ES(従業員満足)かCS(顧客満足)か?
ES(従業員満足)かCS(顧客満足)か?経営者の方なら一度は悩まれた経験があるのではないのでしょうか。ESというのは、Employee Satisfactionの略で、従業員満足のことを指します。これに対して、CSとはCustomer satisfactionの略で、顧客満足のことを指します。本日は、これらをどのように両立していくかについてお話します。目次 1.従業員満足を第一義的に考えることがすべてなのか?2.社員は自分の掲げる理念・価値感に共感してくれる人間でないといけない 3.満足を定義する 4.社員が満足している状態=成長と社会貢献の同時発揮5.顧客に対して深い満足を与える体験=従業員満足6.ES(従業員満足)とCS(顧客満足)を統合していくことが大切
1.従業員満足を第一義的に考えることがすべてなのか?
「ESなくしてCSなし!」最近はどちらかというと、従業員満足を重視する論調が多いような気がします。これがトレンドだといってもいいと思います。私個人的には、中小企業においてこの論調は捉え方によっては非常に危険ではないかと考えています。「従業員を大切にしなかったら、顧客を満足させることなんてできない!」「従業員の幸せこそ、理念経営だ!」「お客様第一主義の時代は終わった」ES至上主義の方からはこのような声が聞こえてきそうです。自分は、従業員なんてどうでもいいから、顧客満足を考えてこそ中小企業の経営であるなんてことを言っているのではありません。ただ、従業員満足を第一義的に考えることがすべてであるという考え方に疑問があるといっているのです。まず、ESかCSかに答えを出す前に、このES=従業員満足とは何かという定義考えないといけません。