有限会社 サステイナブル・デザイン

6. 3よりよい条件での資金調達と公的資金の有効活用(第2部・第6章・第3節)

26.08.25
4バリュー経営
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永続を目指し続ける~非上場・中堅・中小企業のための「持続可能な経営の設計技法」~
今回は、青字の部分です。

第2部:4バリュー実現のための経営技法(各論)(ToDo)

6. 会社の永続
6.1社長と社員の「お金の●●」をそろえるキャッシュフロー経営

6.2「CSV(共有価値の創造)」の考え方による経営革新:ビジネスモデル・ビジネスプロセス・商品サービス

6.3よりよい条件での資金調達と公的資金の有効活用

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6.3よりよい条件での資金調達と公的資金の有効活用

CSVの考え方をビジネスに取り入れようとすると、必然的に、
・既存商品・サービスの改良・改善
・新規事業の開発
に取り組むことになります。

なぜなら、CSVとは、「社会のまだ満たされていないニーズを発見し、それを満たす、今はないビジネスを具現化すること」だからです。つまり、フロンティアですね。

さて、「アンゾフの成長マトリクス」という古典的な戦略フレームがあります。
商品・サービス/市場・顧客の2軸と、既存/新規を掛け合わせると、
①既存商品・サービスを既存市場・顧客に提供する
②既存商品・サービスを新規市場・顧客に提供する
③新商品・サービスを既存市場・顧客に提供する
④新商品・サービスを新規市場・顧客に提供する
の4パターンになり、それぞれに応じた成長戦略がある、という考え方です。





①は「現にできていること」なので、人はどうしてもそこに安住したくなりますが、既存客はいなくなったり、離反したりしますし、既存商品・サービスへの市場ニーズそのものが変化したりなくなったりします。

①だけでは右肩下がりの未来を待つしかないので、そうならないためにはどうするか、戦略が必要です。

取引継続率(リピート率)は、100%が最高です。ということは、100%未満が現実数字です。これをいかにして100%に近づけるか、既存商品・サービスの改良改善を図るのが①の戦略、新規市場にアプローチして新規顧客で埋めようとするのが②の戦略、まだ満たされていない既存顧客のニーズに応えようとするのが③の戦略、ということになります。

ここまで(①②③)は、商品・サービスまたは市場・顧客の一方または両方が「既存」ですから、「売ったことがあるand/or買ってもらったことがある」の領域です。

ところが、④は商品・サービスも市場・顧客も新規ですから、「売ったことがない」商品・サービスを、「買ってもらったことがない」市場・顧客に売ろうとする、未知の領域に挑むハイリスクの戦略となります。

どういうわけか、多くの方が、新規事業というと④に飛びつきがちです。頭から否定はしませんが、私としては、②か③を通ってから④に進むことをオススメします。顧客・見込み客の声に耳を傾けて応えようとすれば、結果として、④にたどり着くこともあります。

少なくとも、①の既存商品・サービスを提供する上でコアな経営資源の「転用」であれば、リスクは軽減されます。そのためには、①のビジネスの本質を理解することが重要です。

たとえば当社の場合でいうと、、、
創業当時は調査研究業務➡12年後に補助金活用支援業務で第2創業
でした。

これは実は④に該当する展開なんですが、、、調査研究業務の顧客が官公庁や公的団体であり、業務遂行を通じて「役所文法」の読み書きができるようになりました。この特殊スキル、ほかに何の役に立つのかと思っていたのですが、公募要領を正しく読み解き、高く評価される申請書の作成を支援するノウハウに転用できることに気づきました。

正月のニュースで毎年取り上げられる西宮神社「えべっさん」の「開門神事福男選び」。開門と同時に200mダッシュして、今や数千人の参加者の中で、最初に本殿にたどりついた3人までが、1番福、2番福、3番福と認定されます。

多くの人が、補助金をそんなイメージでお考えかもしれませんが、実際は、多くの場合、1/2とか1/3とか1/4とかの申請者が採択されます。評価点が1位でも500位でも1000位でも、採択されれば関係ありません。そういう意味で、門戸は広く開いており、ただ、正しく入るための「お作法」が必要なだけ、というのが私のイメージでした。
※実際、ものづくり補助金に関しては、21社支援して21社採択=採択率100%の実績でした。

さて、話が少しズレましたが、中小企業庁の支援策として打ち出されている各種補助金、基本的には、
・既存商品・サービスの改良・改善
・新規事業の開発
への投資を後押しするものです。

CSVビジネスの事業化に際して、適切な「お作法」を踏まえた事業計画が作成できれば、補助金活用により投資回収を早めることができる可能性があるわけですね。
※100の投資を6年で回収できる見込みの事業計画であれば、1/2の補助を受けて投資のうち自己負担が50になると、回収年数が3年に前倒しされる、、、という形でリスク軽減が図られます。

というわけで、CSVに取り組むことと補助金は、基本的には相性がいいですよ、ということをご理解いただければと思います。

ただ、会社がやりたいこと、社会性があることなら何でも補助金の対象になるわけではありません。それぞれの補助金には政策目的があり、応募できる事業者や事業計画の満たすべき要件が公募要領に定められています。無理に補助金を使おうとしたり、我田引水で自分に都合の良い解釈をししてしまうところから不正の芽が生じます。

では、補助金以外には資金調達面で有利なスキームはないのでしょうか。ベンチャーキャピタルなどは私の専門外なので知見がありませんが、融資に関しては補助金支援と関連してある程度の経験があります。

たとえば、全国的に多くの中小事業者が利用できる可能性のある日本政策金融公庫の
例として、
新事業活動促進資金
中小企業経営力強化資金
などが挙げられます。上記にリンクを貼っておきましたので、具体的な要件はそちらでご確認ください。

各地銀・信金・信組でも、同様の商品や、サステイナビリティ・リンク・ローンなどがラインナップされている場合がありますので、気になる場合は、自社のお取引先金融機関の融資メニューを調べるなり、担当者にお尋ねしてみてください。
※地銀・信金・信組で合計約500ありますので、、、

重要なのは、資金調達ではなくて、何のためにの目的です。ここを忘れると、テクニカルな議論に終始し、やがて資金調達が自己目的化してしまいます。

あなたの会社の新規事業は、事業計画に落とし込まれていますか?

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