“書いてある”ことと“伝わる”ことは、別物。絞ることこそ、仕事です。
以前にご紹介した「無駄な工夫のオンパレード」に加えて、
多くのチラシにはもう一つの「致命的な欠点」が見られます。
それは、
「伝えたい情報をすべて書いてしまっている」
ということです。
以前にご紹介した「無駄な工夫のオンパレード」に加えて、
多くのチラシにはもう一つの「致命的な欠点」が見られます。
それは、
「伝えたい情報をすべて書いてしまっている」
ということです。
マーケティングの基本の一つは“顧客志向”です。
マーケティング登場以前はもっぱら作る側の都合で、
たまたまできた製品、作りたかったから作った製品を
なんとか売ろうと努力していました。
そこに、マーケティングが“顧客志向”をもたらしました。
顧客の欲しいモノを作る、顧客が欲しいサービスを提供する。
いまや多くの企業が、そんな風に考えてビジネスに
挑んでいます。
ですが難しいのは、
「顧客志向=お客様の言った通りにする」ではない、
ということです。
マーケティングや広告の世界で
いまや聞かない日はない言葉に、
インサイト(Insight)という
キーワードがあります。
辞書で引くと、
“洞察”などという訳語が出てくるのですが、
これでは何のことやら分かりません。
実際はコンシューマー・インサイト
という形で使われることが多く、
“消費者のココロのツボ”“消費者のホンネ”などと訳されます。
区役所の方々の勉強会に招かれて、
広告やマーケティングの話をしたことがあります。
その時“ついでに”という感じで、
そこに何枚かあったチラシについて
意見を求められました。
正直、私の目から見ると、
ヒドイものばかりでした。
その中でも最もヒドかったのが、
役所主催のフェスティバル集客用チラシ。
どこがダメか一言でいうと、
「無駄な工夫」のオンパレードなのです。