保険調査員持参の診療証明書、入通院表を効率的に処理するコツとは?

16.12.09
業種別【医業】
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前々回のメルマガで、保険会社の保険調査にどのように対応すればよいかを紹介しました。

整形外科開業医のA先生によれば、保険調査員から直接依頼される診療証明書や入通院表の作成も、ちょっと工夫すればとても効率的に処理できるとのことです。
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まず、診療証明書の作成についてです。

保険調査の面談では、診療状況についていろいろな質問を受けた後に、「面談と同じ内容で診療証明書の作成をお願いします」と依頼されることがあります。
面談料も書類の作成料も請求できるとはいえ、面談で時間をとられ、同じ内容の診療証明書の作成で再び時間をとられるのは二度手間となり、納得できないと感じるドクターは少なくないようです。 

そんなときは、面談の最初に「診療証明書の作成が必要になるのかどうか」を確認し、作成が必要な場合は、面談時にその場で診療証明書を記入するのがいちばん早いとのことです。 
「面談で、初診日や診療内容についてカルテを確認しながら答えるのであれば、診療証明書の記入も、同時に一度に済ませると無駄がないのではと思いました」と、A先生。
面談時に作成してしまうのが、効率的だと気が付いたそうです。 

次に、入通院表の記入についてです。

入通院表は、患者さんの通院日、入院期間、投薬日数などを記載するもの。
数年にわたる通院日をカルテからいちいち転記しなければならず、作業の手間がかかります。
医療機関によっては、スタッフに手伝ってもらうこともできますが、それもままならないときは、医師が転記作業に時間をとられることになりかねません。 

では、医師もスタッフも、転記作業に時間をとられないようにするにはどうすればよいか。

A先生によれば、いちばんよい方法は、通院日と投薬内容を読み上げて保険調査員に書き取ってもらうというやり方です。転記は面倒で、手間もかかりますが、読み上げるだけなら、月1回の通院歴が数年分あっても大した時間をとられません。
医師の負担が少ないうえに、何よりその場で記入が完了するのが大きなメリットです。 

A先生によれば、診療証明書と入通院表の作成を面談時に済ませるという方法を試したところ、今まで5分かかっていた面談時間が10分近くに増えたものの、書類を作成する時間がなくなったとのこと。
二度手間によるストレスを感じることもなくなったそうです。 


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[プロフィール] 
藤原恵子(ふじわら・けいこ) 
医療系出版社の編集記者を経て独立。フリーの医療ライターとして、病院経営、開業ノウハウ、医療マーケティング、医療ボランティア、医療職のキャリアアップや結婚事情などをテーマに医療関連雑誌で取材・執筆活動を行う。書籍では、病院ランキングや医療マンガの取材協力、看護・介護関連書籍では『イラストでわかる高齢者のからだと病気』(中央法規出版)の企画・編集に携わる。趣味は人の話を聞くこと、古文書解読。 
 


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