採用面接は上から目線のものではなく、情報交換の路線で

14.02.16
ビジネス【人的資源】
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企業が人材を得ようと思うとき、まずは募集をかけます。
次に入社希望者の中から目的に叶った人材を、
選り分けるという選考の過程に入ります。

選考は、エントリーシート、書類選考、適正検査、
筆記試験に加えて、もっとも力を入れるのは面接です。

面接は「百聞一見に如かず」のとおり、
たくさんの情報が得られますが、コストのかかるものです。
それゆえに、面接は効果的に行うことが必要です。
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企業成長のための人的資源熟考

【面接という既成概念】
面接試験というと、会社側の人たちが面接官になり、
応募者は一人ずつ呼ばれて質問に答える、というイメージです。

しかしこれは、
日本の企業が定期的に一括採用するときのパターンです。
インタビューというのは会社のリクルーターと、
応募者が面会して相互に情報を交換するというのが基本です。

つまり、応募者は自分が知りたいことを
直接尋ねることができるチャンスなのです。

【応募者の自己選択】
応募者は外部に知られている企業情報により、
さらには知り合いによる個別情報により、
応募を決めているでしょう。

けれども、さらに企業の内情を知り、
また自分の職場の詳細や将来のキャリアを聞いて、
自分はこの企業に向いていないかもしれないと思うことがあります。

採用されても入社前に辞退するとか、
入社してもほどなく辞めるというような
双方の無駄は避けたいものです。

つまり面接によって、応募者のこのような
自己選択の機会が増えることになります。
また、このような機会をつくるような面談が望ましいのです。

【面接は交流の始まり】
企業にとって人は、労働力以上のものです。
企業へのコミットメントは強い味方となります。

その始まりは面接かもしれません。
できれば接触を重ねて交流を深めたいものです。


次回の企業成長のための人的資源熟考は
「採用時のポイント」をテーマにお届けいたします。


[プロフィール]
佐野 陽子(さの・ようこ)
慶應義塾大学名誉教授。1972年慶應義塾大学商学部教授。87年から2年間、日本労務学会代表理事。89年から2年間、慶應義塾大学商学部長・大学院商学研究科委員長。96年東京国際大学商学部教授。2001年から4年間、嘉悦大学学長・経営経済学部教授。主な著書:『はじめての人的資源マネジメント』『企業内労働市場』(ともに有斐閣)。

[記事提供]

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