とび・土工工事から分離する解体工事業の専任技術者資格は?

16.03.04
業種別【建設業】
dummy
建設業許可業種の中に「とび・土工工事業」があります。平成28年6月をめどに、この業種から「解体工事業」が分離独立します。

建設業許可は受注の要ですから、注意して早めに対策を打ちましょう。
dummy
<解体工事業の分離独立とは?> 

平成27年、建設業法が改正され、現在、28種類に区分されている建設業許可業種に「解体工事業」が新設されます。約40年ぶりの改正となります。 

平成28年6月に改正される法律が有効になります。今まで解体工事はとび・土工工事業に含まれていましたが、完全に分離独立することになります。 

500万円以上の解体工事を受注するためには、建設業法上の「解体工事業」が必要になりますので、十分な注意が必要です。 

なお、経過措置が設けられています。平成28年6月の法律施行時点で、とび・土工工事業の許可を持っている方は3年間、そのまま解体工事業を受注できます。 

とび・土工工事業の建設業許可の取得が可能な状態の方は、早めに手続きしたほうが良いかもしれません。経過措置により、考えようによっては「解体工事業がついてくる」状態になりますので、“お得”という考え方ができようかと思います。 


<どの資格で取得、維持できる?> 

では、どんな資格があれば(条件であれば)、解体工事業を取得、追加、維持できるのでしょうか? 
お答えは、次の通りです。 

【新たな解体工事における監理技術者の資格等】 
・1級土木施工管理技士 
・1級建築施工管理技士 
・技術士(所定部門) 
・主任技術者としての要件を満たす者のうち、元請として4,500万円以上の工事に関し2年以上の指導監督的な実務経験を有する者 

【新たな解体工事における主任技術者の資格等】 
上記、監理技術者の資格に加え、 
・2級土木施工管理技士(土木) 
・2級建築施工管理技士(建築、躯体) 
・とび技能士(1級、2級) 
・建設リサイクル法の登録試験である解体工事施工技士 
・大卒(指定学科)3年以上、高卒(指定学科)5年以上、その他10年以上の実務経験 

この解体工事業を新規で取得したい方は、この技術者の資格の他に、いろんな条件が出てきます。ご注意ください。


建設業の経営安定講座 


[プロフィール] 
崎田 和伸(さきだ・かずのぶ) 
行政書士法人Asumia 代表社員、あすみあグループ代表。行政書士。1973年生まれ。広島県出身(在住)。コネなし・カネなし・経験なしという状況で2000年開業。前職がレンタルDVD店フリーターという珍しい経歴を持つ。現在、一人親方から完成工事高400億円の建設会社まで、幅広い顧客を持つ。建設業に関わる許認可分野において、中国地方5県トップクラスの実績を有している。 
ホームページ


[記事提供]