シニア向けサービスを充実させて幅広い層の集客を目指す

21.04.06
業種別【美容業】
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最近では高齢人口が増えたためか、来店客の年齢層も高めになってきたサロンもあるのではないでしょうか。
シニアを楽しむという価値観の広がりもあり、サロンスタッフがシニア層へ提案するヘアアドバイスの内容も変化してきています。
以前は白髪染めを中心とした“若づくり”一辺倒だったものが、最近では加齢による変化を否定せず生かすという風潮が高まっています。
そこで今回は、集客につながるシニア向けメニュー導入のコツを紹介します。
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今と昔では大きく違う、シニア層向けスタイリング

高齢者の人口が増えている現代では、年齢よりも若く見せる技術と同じく、“素敵でかっこいいシニア”に見せる技術が求められています。

特に女性は50代以降になると、髪が細くなり、ボリュームが出しづらくなったり、分け目が目立ってきたりなど頭髪の悩みが急増します。
髪型は、その人の表情にも大きく影響し、印象を左右することもあるため、髪の悩みを持つお客の要望に応えるためには、サロンスタッフの技術力とセンスが求められます。

たとえば、白髪が気になり始めた人には、その時々に黒染めをするのではなく、あえて白髪をバランスよく残していくことでナチュラルに歳相応のヘアスタイルを楽しむ『グレイヘア』という選択肢もあることを伝えておいてもよいでしょう。
また、薄毛や細毛を気にする人には、ボリュームアップのためだけのパーマではなく、大きめのレイヤーやふんわりしたボブなど、おしゃれを重視したボリュームヘアのアドバイスも有効です。
カラーリング一つをとっても、1色で染めるだけなく、グラデーションやメッシュなどを取り入れるだけであか抜けた雰囲気になり、とても喜ばれます。

シニアだからこそチャレンジしてもらえるような新しいヘアスタイルをおすすめすることで、お客にとっては、よりサロンに通う楽しみが増えるはずです。
時代の流行はあれど、女性がいつまでも美しくありたいという思いはいつの時代も同じです。
現代のシニアが、自分らしくエネルギッシュでいられるような提案をしていきましょう。


シニア世代の髪質や頭皮について学ぼう

シニア層のなかには、どんどん外へ出て活動していきたい人もいれば、外出機会を増やしたくない人もいます。
そのような人には、カットに行く頻度をできるだけ抑えられる髪型を提案することもサービスの一つです。
伸びてもスタイリングしやすい髪型を提案することで、次の予約を少し先に設定することもできます。
カラーリングやパーマは頭皮や髪への負担も多少はあることを説明し、次回の来店にちょうどよいタイミングをこちらから提案することを忘れないようにしましょう。

また、高齢になり、頭皮の乾燥や毛髪ダメージに悩む人も多くいます。
そのような相談にはしっかりと対応し、自宅でできるヘアケアの方法やドライヤーの使い方、自分でできるブローのコツなども伝えることで、よい関係を築くきっかけになるかもしれません。
そのときに説明しやすいように、毛根ケア、ハリとコシを復活させるためのホームのためのケアアイテムも準備しておくとよいでしょう。
クセ毛が気になる人には、朝のセットを手短に済ませる秘訣を教えるなど、さまざまな悩みに対応できるよう、高齢者の髪質や頭皮について学んでおくことが重要です。

20~30代の若いお客が集まるサロンには、なかなかシニアは通いづらいものです。
シニア層を取り込んで定着させるには、50代以降の人にも安心してゆっくり満足してもらえるような空間づくりが必要です。
店内にモノを多く置かないことでレイアウトをすっきりさせれば、落ち着きのある雰囲気を引き出せます。
BGMは、流行の楽曲ばかりではなく、リラックスできるヒーリングミュージックなどでもよいかもしれません。

そして、コロナ禍でまだ不安を抱えながらサロンに来ているシニアのためにも、施術時の距離感も気をつけたいところ。
自店舗で取り組んでいる感染対策について説明し、安心して施術を受けてもらいましょう。

幅広い層の集客を目指すのであれば、時代の流行を押さえたうえで、その年齢に適した髪型やメイク、ファッションなどをトータルでアドバイスできることが、お客からの信頼につながります。
「このヘアサロンに来るだけで髪型だけではなく、若返ったような気持ちになれる」と、ワクワクしてもらえるような店づくりを心がけたいものです。


※本記事の記載内容は、2021年4月現在の法令・情報等に基づいています。