消費税増税に伴う『軽減税率制度』で企業負担を減らす補助金とは?

19.04.19
ビジネス【税務・会計】
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中小企業基盤整備機構によると、『軽減税率対策補助金』の申請件数が2018年3月の時点で6万件を突破したことがわかっています。
この補助金は、消費税率の引き上げに合わせて行われる『軽減税率制度』の導入に向け、複数の税率に対応するレジの導入や受発注システムの改修などにかかる費用を国が一部補助するというものです。
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軽減税率制度への対応を要する事業者が対象

『軽減税率制度』とは、2019年10月から消費税が10%に引き上げられることに伴って、低所得者に配慮する観点から、特定の物品を購入する際の税率を8%に据え置く措置です。
具体的には酒類及び外食を除く飲食料品と、新聞の定期購読料(週2回以上発行される新聞)の消費税率が8%に据え置かれます。
つまり、消費税率が10%の商品と8%の商品を同時に計算する必要が出てきます。
小売業などでは、これに対応したレジや受発注システムを用意しなければいけません。
そこで、軽減税率制度への対応が必要となる中小企業・小規模事業者を対象とした軽減税率対策補助金制度が施行されました。
具体的には、以下の二つの申請類型に分かれていて、それぞれ、かかった費用に対する補助率と補助限度額が定められています。

【複数税率対応レジの導入等の支援】
現在使用しているレジが複数税率に対応しておらず、新たに複数税率に対応できるレジを導入する事業者や、現在のレジを改修する必要がある事業者が対象になります。その他、複数税率に対応するためのPOSレジシステムと周辺機器(タブレット、PC、スマートフォン)などを購入・改修する場合や、リースによる導入の場合も対象になります。

【受発注システムの改修等の支援】
電子的な受発注システムを利用しており、複数税率に対応するための改修・入替をする必要がある事業者が対象になります。複数税率に対応するために改修・入替をシステムベンダー等に発注する場合や、自らパッケージ製品・サービスを購入して導入する場合に補助が受けられます。


軽減税率対策補助金のための申請方法と期限

軽減税率対策補助金の申請は、軽減税率対策補助金事務局にて受け付けています。

複数税率対応レジの導入支援については、軽減税率対策補助金事務局のホームページから申請書をダウンロードして自ら申請することができるほか、申請サポート制度が充実しており、代理申請も可能になっています。
代理申請協力店として登録されているメーカー・ベンダー・販売店から軽減税率対策補助金対象の物品やサービスを購入した場合、無料で申請を請け負ってくれますのでとても便利です。
代理申請協力店は多数あるため、好みのメーカーを選ぶこともできます。
2019年9月30日までに、導入・改修をし、支払いが完了したレジ等が対象となります。

一方、受発注システムの改修については専門知識を必要とするため、事務局が指定したシステムベンダー等による代理申請が原則です。
なお、2019年6月28日までに交付申請を行い、交付決定後から2019年9月30日までの期間にシステムの改修・入替が完了したものが対象となります。
ただし、パッケージ製品・サービスを自ら購入して導入する場合は、導入後に申請者自身によって申請する必要があります(2019年9月30日までに導入と支払いが完了したものが対象)。

どちらの申請類型も、申請受付期間は2019年12月16日(当日消印有効)です。
消費税の軽減税率制度が実施される2019年10月1日にはスムーズに移行できるよう、現在利用しているレジやシステムが複数税率に対応できるものかどうかを確認して、慎重な対応を行いましょう。


※本記事の記載内容は、2019年4月現在の法令・情報等に基づいています。