中途採用には“採用のプロ”の力が必要!?

18.07.19
ビジネス【人的資源】
dummy
リクルートワークス研究所が2018年6月27日に発表した『中途採用実態調査(2017年度実績)』によると、2017年度の中途採用実績は前年の2016年度に比べて11%増。また、2017年度下半期における中途採用で「人員を確保できなかった」と回答した企業は49.9%と、2013年度下半期以降最も高い水準となっていることが明らかになりました。
つまり、中途採用による人員確保が一層難しい状況になってきたのです。
そのような状況下で、優秀な人材を得るため、“中途採用に特化した採用担当者”が求められています。

今回は、中途採用市場における中途採用専任者の必要性とそのメリットについて解説します。
dummy
売り手市場になりつつある中途採用の現状

厚生労働省が発表した『平成27年転職者実態調査』によると、企業が中途採用者の採用に踏み切った理由として、「人員構成の歪みの是正」が43.5%と最も多く、次いで「既存業務の拡大・強化」が40%、「組織の活性化」が31.4%と続いています。
つまり、多くの企業が、中途採用者に多大な期待を寄せ、事業の拡大や会社の活性化のために、力を尽くしてほしいと思っていることがわかります。

新卒のように教育の手間やコストがかからず、即戦力が期待できる中途採用者は、企業にとって、“新たな金の卵”とも言われています。
このため、中途採用市場における企業間の人材獲得競争は激化。優秀な人材を確保するために、各企業が頭を悩ませています。


優秀な人材を確保するための
“プロ”のニーズは高まっている

今年3月に厚生労働省が発表した『転職市場の動向について 労働市場分析レポート』によると、ここ数年で、大企業から中小企業への転職は減少傾向にあり、その一方で、中小企業から大企業への転職数は増加。中小企業にとって、ますます中途採用者を確保するのが難しくなっている状況です。

これを打破するために、中途採用に特化したスキルやノウハウを持った中途採用専任者を置いて、優秀な中途採用者を確保しようとしている人事部が増えてきています。中途採用専任者は、ヘッドハンターをやっていたり、外資系の人事部にいた経験を持つ人が多いと言われています。

転職サイトを運営している株式会社ビズリーチの調査によれば、優秀な中途採用者を採用するための中途採用専任者の求人は、2年で2.7倍に増加したとのことです。


中途採用専任者を迎え入れるメリットとは?

優秀な人材を獲得するための戦略を練ることができ、計画を立案して実行に移していく中途採用専任者、いわば“採用のプロ”は、全体の数が少ないため、中途採用者同様に、中途採用専任者の奪い合いも激化傾向にあります。
しかし、一旦社内に入ってもらえれば、これほど頼もしい味方もいません。

中途採用専任者は、外部イベントやプロモーション、スカウトなど、能動的な活動を主とするので、自社の採用力を高めることができます。
メディア戦略にも長けている場合が多く、自社のブランディング化による採用力の強化にも期待が持てます。

また、これまで培ったコネクションを使い、転職を考えている潜在的な層にアプローチができるということも、中途採用専任者の強みでしょう。

さらに、中途採用市場に詳しく、転職サイトの運営会社とのつながりもあるため、人事にかかるコストを抑えるという意味でも中途採用専任者を自社に招き入れるメリットはあります。

ただし、前述した通り、中途採用専任者は数が少なく、多くの企業との争奪戦になります。どうしても採用がうまくいかない場合は、外部の中途採用専任者にスポットで参加してもらうなどの方法もあるので、検討してみてはいかがでしょうか。