「ここで」「今しか」食べられない個性派メニューが、リピーターの心をつかむ

17.10.06
業種別【飲食業】
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店の雰囲気や接客など、多店舗と差別化を図る手法はさまざまです。 

今回は、飲食店の基本中の基本であるメニューのインパクトで、リピーターを増やしているカレー店をご紹介しましょう。
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ランチタイムはなんと10回転! 人気の薬膳カレー店 

”ほかでは食べられないような個性的なメニューや味づくりが、個人店の大きな魅力になる” 

その信念を成功に結びつけたのが、東京・新大久保の『spicy curry 魯珈~ろか~』の店主、齋藤絵理さんです。 

広さは6.4坪、9席。齋藤さんが一人できりもりする小規模なお店。
しかしながら、ランチタイムは10回転、火曜・木曜のみの夜間営業(17時~20時)では、さらに5回転もする繁盛ぶりをみせています。 

このお店の売りは「薬膳カレー」です。
南インドカレーをベースに、クローブが効いたスパイスを使い、香り豊かに仕上げています。 

特にリピート客からは、毎週変わる「限定メニュー」が人気です。 
この限定メニュー、特定の食材をテーマにしたり、ある国のカレーをテーマに選んだりなどの工夫をこらし、なんと同じレシピを出したことがないとのこと! 

限定メニューの情報はSNSで発信し、リピーターが「また行きたい」というきっかけづくりにしているようです。 


薬膳カレーと魯肉飯、2本の柱で幅広い層にアプローチ 

「通常のカレー店ならこれで十分…」となりがちですが、この店にはもうひとつ目玉となるメニューがあります。 

それが、台湾の屋台料理「魯肉飯(ルーローハン)」です。 
魯肉飯とは、カットした豚バラ肉を角煮風に煮込んだもので、この店ではカレーに使う香辛料を複数使用し、カレーメニューとの統一感をもたせています。 

この2本柱のメニューを一皿で楽しめるのが、大人気の「ろかプレート」です。 
選べるカレー1種類と魯肉飯を組み合わせ、さらにサラダなどをプラスしたものです。
「薬膳カレーと魯肉飯、それぞれ美味しいけど、混ぜても美味しい!」とお客様の半数が注文する看板メニューとなっています。 

個性派メニューを2本柱に据えるだけでなく、週替わりの限定メニューをSNSで情報発信し、「今行かないと食べられない」という気持ちに火をつけさせることにより、『spicy curry 魯珈~ろか~』は、20~50代という幅広い層のお客を集め、リピーターが7割を占める「愛され店」に成長したのです。



繁盛飲食店のヒット商法最前線