相続登記を放棄してしまうと土地を売る際に苦労する?

17.07.07
業種別【不動産業(登記)】
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法務省の調査によると、最後に不動産登記をされてから50年以上経つ土地が大都市で6.6%、中小都市・中山間地域では26.6%もあることがわかりました。 

調査は相続登記の未了の恐れがある全国10ヵ所で行われ、土地の用途別に分けた調査も行われています。 

こうした詳細な調査が行われているのは、相続登記が行われていない不動産が全国的に増加しているからです。 

相続登記には期限がありませんし、放置していても罰則はありません。ただ相続登記をしていなかったことで、苦労している方は多くいらっしゃいます。
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最後に不動産登記をしてから50年以上経つということは、その間に土地の相続権利を持つ相続人が増えているということです。 

地方都市にある相続登記が未了の土地には、なんと相続人が100名以上いるなんてこともありました。 

なぜここまで相続人が増えたのでしょうか? 

それは数次相続が発生してしまったからです。 

数次相続とは相続が2回以上重なっている状態のことを指します。 

たとえば、ある3人家族(夫・妻・息子)の夫が亡くなり、妻が土地と不動産を相続し、他の資産を息子が相続したとします。
土地と不動産を引き継いだ妻が相続登記せずに亡くなると、残った土地と不動産は息子に相続されることになります。
また、息子が相続登記をせずに亡くなると、夫の兄弟姉妹が相続人となることもあります。 

このように相続登記をせずにいると、相続にかかわる人が広がっていってしまうのです。 

100名まではいかないとしても、相続人が2桁もいると遺産分割協議をするのが大変になってしまいます。
土地の売却を考えていても売れなくなりますし、相続人同士の争いに発展する危険性もあるでしょう。 


相続登記が未了の土地・不動産が増えている背景には、登記にかかるコストと手間があります。 

コストや手間を少しでも省けるように、政府は新法案を通常国会へ提出する見込みです。
詳細はこれから決まっていくことになりますが、相続登記をするメリットがより感じられるような法案となるか注目が集まります。


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