2016年の歯科業界を振り返る

17.01.06
業種別【歯科医業】
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2016年の歯科業界は、歯科にかかわる組織で大きな変動がみられた年でした。 
日本歯科医師会は、日本歯科医師連盟の迂回寄付事件による影響を受け、執行部の大幅な刷新がなされ、新たにトップとなった堀憲郎氏の元で倫理規定の策定など活発な動きを見せ始めています。また、歯科系学会43団体により一般社団法人「日本歯科医学会連合」が設立され、住友雅人氏が初代理事長となっています。
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2016年は民間企業においても、企業間での提携や合併といった動きが数多く見られた1年でした。 
デンツプライ・インターナショナルとシロナ・デンタル・システムズとの対等合併に始まり、モリタ、ジーシー、山本貴金属地金、歯愛メディカルといった企業で活発な事業譲渡や業務提携などが行われました。 
歯科関連企業の事業再編は、大手総合商社である伊藤忠商事が歯科技工企業の株を取得したような新規参入組を含め、今後さらに加速していくでしょう。 

また、昨年は、歯科業界にとってさまざまな厳しい改定が行われた1年でもありました。 
歯科医療費は過去最高の2兆8,329億円となり、1施設当たりの医療費では歯科診療所で1.4%増加しました。 
昨年4月に施行された診療報酬改定は地域医療の将来を見据えた改定でしたが、同時に医療費削減への目配りもなされたものとなっており、厳しい改定となりました。 

歯科医師国家試験の合格者数は、国家試験が年1回になった昭和61年以降で初めて2千人を割りましたが、読売新聞の2016年12月13日付け夕刊では「厚労省では、2029年に歯科医師が約1万4千人過剰となるという推計を受け、歯学部定員の削減や国家試験の合格基準引き上げを検討する」と報じられました。 
この報道に対して同省は報道内容の一部を否定したようですが、今後の国家試験では歯科医師過剰に対する何らかの処置が図られると予想されます。 

しかし、暗い話題だけではありません。将来への前向きな話題もありました。 
2016年に初めてJMAT(日本意識災害医療チーム)に歯科医師、歯科衛生士が参加しました。 
また、災害歯科コーディネーターが派遣されるといった経験を基にした活動も増えています。 

2017年も、歯科業界がひとつでも多くの明るい話題で包まれることを願っています。 


クリニック経営、次の一手


[プロフィール] 
フォーユーメディカル株式会社 取締役副社長 長田耕一 
アットベネフィット事業部では、医療・介護従事者のための福利厚生サービス「@Benefit」として、歯科医院スタッフにも大企業社員並みの福利厚生をさらに医療・介護分野だけの特別プログラムをプラスして提供しています。
@Benefit(アットベネフィット)
営業スタッフは、医療介護福祉事業に特化した採用・求人から教育・評価までをサポートする人材戦略コンサルタントとしても活躍中。