税理士法人エスペランサ

建設業で公的融資を受けるための「3つの秘訣」

15.09.04
業種別【建設業】
dummy
建設業は他の業界と比べると、「資金を必要とする業種」です。設備投資が必要である、そして工事代金の入金スパンが長いということが関係しています。 

そこで今回は「建設業で公的融資を受ける方法」について、解説いたします。日本政策金融公庫(以下、「公庫」)という政府系金融機関への融資についてのお話です。
dummy
<建設業は公的融資を受けやすい?> 
建設業は比較的、融資が通りやすい業種です。その理由は次の通りです。 

・業界が認知されている 
・雇用が発生する業種である 
・設備資金や次の入金までのつなぎ融資など、資金の使い道が分かりやすい 
・ほとんどの方が、業界を経験した方である 

<公的融資を受けるための「3つの秘訣」> 
先ほど「建設業は融資を受けやすい」と書きました。では、どの建設会社でも融資を受けることが可能なのでしょうか? 

答えは「いいえ」。融資実行は、申し込みの60%前後と言われています。 

ここで、建設業で公的融資を受けるための「3つの秘訣」をご紹介します。 

1.雇用や設備を増やすときに合わせて融資を申し込む 
雇用を増やすときに公的融資は最適です。このときに合わせて融資を申し込むと、通りやすいだけでなく、金利も低くなることが多いです。設備資金も同様です。設備資金は特に見積書が必須となりますので、使途がはっきりする点も好まれます。 

2.500万円以上の工事受注の可能性が少しでもあれば、建設業許可を取得しておく 
建設業の業種ごとに工事金額に差が出てくると思いますが、500万円以上の工事を受注する可能性があるならば、建設業許可を取得しておくべきかと思います。 

3.公共料金を口座引き落としにしておく 
公庫は「毎月の支払い実績」を重視します。公共料金はコンビニ払いではなく、口座引き落とし(またはクレジットカードでの自動支払)としておくべきです。 

建設業は一般の業界に比べて、景気の影響を受けやすい業界です。融資を受けやすいタイミングは必ずありますので、留意しながら経営していきましょう。


建設業の経営安定講座 


[プロフィール] 
崎田 和伸(さきだ・かずのぶ) 
行政書士法人Asumia 代表社員、あすみあグループ代表。行政書士。1973年生まれ。広島県出身(在住)。コネなし・カネなし・経験なしという状況で2000年開業。前職がレンタルDVD店フリーターという珍しい経歴を持つ。現在、一人親方から完成工事高400億円の建設会社まで、幅広い顧客を持つ。建設業に関わる許認可分野において、中国地方5県トップクラスの実績を有している。 
ホームページ


[記事提供] 

(運営:株式会社アックスコンサルティング)