司法書士法人 宮田総合法務事務所

遺産相続トラブルを避けるためにすべき3つのこと!

22.12.18
暮らし・人生にお役に立つ情報
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親の遺産相続の際に家族間でトラブルになる可能性はどこのご家庭にもあると言えます。
では、遺産相続トラブル(争族)を避けるためには、どのような対策が必要でしょうか?

今回は、遺産相続トラブルを避けるために、家族で取り組むべき3つの対策をご紹介します。

①「家族会議」を開く

高齢の親がこの先も安心して生活できる住環境や老後の財産の使い方、さらにはその先の相続発生後の財産の承継先について、「家族会議」を開いて家族全員で話し合う機会を作ることが、争族対策の第一歩と言えます。
これらの話題について、親側の想い・希望を自分が元気なうちに配偶者や子にきちんと伝えておくこと、また、親の保有資産や収支状況についても家族内で情報共有しておくことは、“人生100年時代”の長い老後を本人及び家族が安心して過ごすためには、最も重要な作業となります。

②家族信託を実行する

家族会議の中で、親の老後の希望、実現したい資産承継の形を検討できたら、それを確実・円滑に実現するための仕組みとして「家族信託」を考えたいです。
家族信託は、親の老後における「万全の財産管理」・「認知症による資産凍結対策」の機能だけではなく、「円満円滑な資産承継」の実現の機能もあるので、取り得る選択肢として家族で検討する作業は欠かせません。
「信託財産」として子に管理を任せた財産は、親の判断能力がなくなった後ももちろん、親が亡くなった後の財産管理・承継まで道筋をつけることができますので、遺言以上に安心できる施策になり得ます。

③遺言書を作る

親の保有資産すべてを家族信託で管理・承継できる訳ではありませんので、信託財産以外の財産は、「遺言」で承継先の指定をすることで、法定相続人全員の参加による遺産分割協議の余地を排除することができます。また、家族信託を実行しない場合は、全財産について遺言により承継先を指定しておくことは重要です。
これにより、法定相続人の中に認知症の配偶者や障害のある子がいる場合、法定相続人間の関係が破綻している場合などに、遺産分割協議を行わないまま遺産の分配ができるメリットは大きいです。


以上、遺産相続トラブルを避けるための3つの対策を取り上げてご紹介しました。
今回ご紹介した以外にも、各ご家族に適した施策・選択肢があるため、争族対策をご検討の方は、弊所のようにこの分野に精通した法律専門職にご相談することをオススメします!