司法書士法人 宮田総合法務事務所

ネット集客の最強ツール、クーポンの活用術を解説!

21.04.30
業種別【美容業】
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最近では、美容室の探し方として、サイト・アプリ内検索が主流になっています。
しかし、美容系広告メディアの掲載料は決して安くはなく、プランによっては、客一人の来店あたり数千円の経費がかかってしまうこともあります。
だからこそ、美容系広告メディアから提供される集客ツール、クーポンを有効活用しない手はありません。
今回は、クーポンで新規顧客を増やすコツなどを紹介します。
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クーポンを作るなら、意図をはっきりさせる

近年では、若い世代だけでなく、中高年世代もスマホを持つようになりました。
多くの人が、サロン探しにネット検索やアプリ内検索を利用しており、ほとんどのサロン経営者が美容系広告メディアに広告を出すようになっています。

さて、ネットの美容系広告メディアにおける強力な販促ツールとして、クーポンがあります。
クーポンはお得感で客を店舗に呼び寄せる重要なツールであり、大まかには、次のような種類があります。

●新規客を店に呼び込む『初回限定クーポン』
●一回来店した客をリピーターにする『次回以降のクーポン』
●店舗で売っている商品の販促『商品割引クーポン』

これらのクーポンを適切に使い分けながら、集客につなげることが大切です。

また、発行するときには、むやみに発行するのではなく、対象者の視点を意識して、慎重に内容を決めましょう。

たとえば、初回限定クーポンの割引率が小さいと、利用者は「お得感がない」「サービスが悪い」という印象を受ける可能性があります。
逆に割引率が他店よりも高いと「とりあえず安いから行く」という客ばかり集まったり、なかなか固定客がつかなくなったりもします。
割引率は、店舗側の意思表示と読み取られるのです。

さらにそのサロンの経営路線によっても、どれぐらいの割引率にすべきかには違いがあります。
もし、高級な隠れ家サロンとして売り出し中の店舗で、集客したいからといって高い割引率のクーポンを発行すると、利用者は「どこかに落とし穴があるのでは」と疑念を抱きます。
リニューアルオープン記念や周年クーポンであれば、例外的に割引キャンペーンを打ちやすくなるという小技もありますが、平時には割引率を低めに抑えたほうがよいでしょう。

ほかにも、相場よりも高い料金設定の美容院が、初回限定30%OFFのクーポンを発行したら、利用者に対して「プレミアムなサービスを、一般的な施術代金で提供しているので、試してみてください」というメッセージを送ることになります。
一方、相場より安い美容院が10%OFFのクーポンを発行していたら、「格安でも技術はあるので、確かめに来てください」という誘いのメッセージになるのです。

利用者はクーポンの『割引率』と『価格』というごく少ない情報から、さまざまなニュアンスを読み取ります。
よく見かける『初回限定20%OFF』などを戦略もなく発行するのは、あまりよくありません。


『初回限定クーポン』のコツと落とし穴

では、新規顧客を開拓するなら、どのようにクーポンを作ればよいか解説します。

見込み客を店に呼びたいのであれば、初回限定クーポンを充実させるのがよいでしょう。
『初回限定〇%オフ!』『初回限定でオプションサービスを無料で追加!』など、来店への敷居を下げ、「行ってみようかな」「お得だな」と思わせる内容にします。
『初回来店時のお買い物割引』『店舗イベントの無料参加券』などでも構いません。

このとき考えるべきなのはどれくらいの人数に来てほしいかもし来店者が急に増えたらスタッフは対応できるのか、の2点です。
特に開業したての店舗であれば、固定客がおらず、ほとんどの客が新規顧客になるため、なるべく多くの来店者が欲しくなるかもしれませんが、自店のキャパシティを超える可能性があるなら、あえて『平日限定』にするなどして客足を抑えるのも手です。

初回限定のオフ率を上げる、オプションサービスを豪華にする、といった内容で、広告経費を考えると赤字ギリギリまで下げている店舗も見かけます。
これも、人手が少ない店舗が行うとキャパシティを超えてしまい、オペレーションが悪くなり、客の印象が下がりますので、慎重に検討したほうがよいでしょう。

クーポンで施術料金を下げると、新規店であってもストレートに来店者数が増えるので手ごたえを感じることができます。
ただし、価格を下げるとリピート率が下がり、サロンの価値も下がるという点に注意してください。
初回限定クーポンは「試してみたい」という気持ちをゆさぶるには適していますが、客単価を下げて、回転数を上げるというのは第一目的ではないと理解しましょう。

また、検索して出てくる店舗のトップページとクーポンには、連続性を持たせる必要があります。
なぜなら、トップページに掲載していたサービス内容に興味を持ったのに、初回クーポン紹介ページに、そのサービスを試せるクーポンがないことが分かると、その利用者は別の美容院に流れてしまうからです。
これでは、検索表示の順位や店内写真に多くの経費をつぎ込んだとしても、集客効果は薄いといえます。
クーポンは必ず、ほかのページともリンクさせた内容で作ることが大切です。

美容系広告メディアの利用者は、貴重な時間を使うのにふさわしい美容院を真剣に探しています。
なにも考えず、サービス精神や勢いだけでクーポンを掲載すると、利用者も意図がつかめず、去ってしまうことがあります。
せっかく広告費をかけているのですから、クーポンの内容はしっかり検討し、集客に活かしていきましょう。


※本記事の記載内容は、2021年4月現在の法令・情報等に基づいています。