タンス預金が急増中!
先日の4/3付日本経済新聞の朝刊で『タンス預金が止まらない』という見出しの記事が掲載された。
その記事によると、“タンス預金”の合計はおよそ43兆円にのぼるとのこと。
なぜタンス預金が増えているのか?
その理由を探る・・・。
日本経済新聞の記事によると、“タンス預金”、いわゆる銀行等に預けずに自宅等で現金保管をしているケースが前年同月比で8%増え、今年の2月末時点で43兆円(第一生命経済研究所調べ)とのこと。
日銀は、マイナス金利政策による預金金利の低下が一因と分析しているようだが、低金利は今に始まったものではないので、別の要因が考えられる。
要因の一つは、税務面での引き締めが大きいと言える。
一昨年(2015年)の1月に相続税の増税があり、さらには16年の確定申告から3億円以上の財産を持つ人などは、資産の内訳を明記した「財産債務調書」の提出の義務付けされた。これにより、税務当局に保有資産や資金の動きの掌握をされやすくなっているという情勢にある。
2015年より始まったマイナンバー制度も、富裕層から見れば、保有資産を丸裸にされるようで警戒感を強める要因になっているようだ。
タンス預金の増加を裏付けるように、富裕層を中心に耐火金庫の販売が伸びているという。
超高齢化・人口縮小・オリンピック後・賃貸物件の供給過多・・・、様々な要因で不動産への投資・運用への警鐘が鳴らされだしている昨今、富裕層を中心にタンス預金を中心とした余剰資金の“出口”がこれから益々重要になってくるだろう・・・。