司法書士法人 宮田総合法務事務所

外国人労働者の職場定着を目指し環境整備を実施する事業主を支援

26.06.09
ビジネス【助成金】
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労働力不足が深刻化する日本において、外国人材は重要な戦力となっています。
しかし、言語や文化の壁、雇用慣習の違いから、早期離職やトラブルが発生しやすいという課題もあります。
本助成金は、事業主が外国人労働者の職場定着を目的とした環境整備(就業規則の多言語化や通訳の配置など)を計画的に実施することを支援する制度です。
適切な雇用管理体制を整えることで、外国人労働者の離職率を下げ、持続可能な経営基盤を構築することを目指しています。

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人材確保等支援助成金

「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」は、外国人労働者を雇用する事業主が、定着を目的とした「就労環境整備計画」を策定し、それに基づいた支援策を実施した場合に、経費の一部を助成する制度です。
単に雇用するだけでなく、定着に主眼が置かれており、計画期間終了後の離職率が一定以下であることを支給の条件としています。

【支給対象事業主】
以下の要件を満たす事業主です。
(1)雇用保険の適用事業主
(2)外国人雇用状況届出を適正に届け出ている事業主
(3)認定された就労環境整備計画に基づき、当該計画期間内に、雇用労務責任者の選任及び就業規則などの多言語化という就労環境整備措置に加え、苦情・相談体制の整備、一時帰国のための休暇制度の整備、社内マニュアル・標識類などの多言語化のいずれかの就労環境整備措置を新たに導入し、導入した就労環境整備措置を対象事業所における外国人労働者に対して実施した事業主
(4)過去に助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)を受給している事業主が、就労環境整備計画を提出する場合、助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)の最後の支給決定日の翌日から起算して3年間が経過している事業主
(5)就労環境整備計画期間の初日の前日から起算して6カ月前の日から就労環境整備計画期間の末日までの期間に、事業主のすべての事業所において雇用する、雇用保険被保険者である外国人労働者を解雇等していない事業主
(6)1:外国人労働者離職率が15%以下となっている事業主
2:離職率算定期間末日まで継続して雇用している外国人労働者が1人以上いる事業主

【支給対象労働者】
対象となる労働者は、雇用保険被保険者となる外国人労働者(特別永住者及び在留資格「外交」・「公用」を除く)です。
(1)労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律第28条第1項に規定する外国人雇用状況届出の対象となる者
(2)事業主に直接雇用される者であって、当該事業主と労働契約を締結している者
(3)雇用保険の被保険者

【支給要件】
以下のステップをすべてクリアする必要があります。

(1)就労環境整備計画を作成・提出
提出期間内に、本社の所在地を管轄する都道府県労働局またはハローワークへ提出する。

(2)就労環境整備措置の導入・実施
イとロの措置に加え、ハ~ホのいずれかの措置を導入し実施する。
イ 雇用労務責任者の選任
雇用労務責任者を事業所ごとに選任し、雇用する外国人労働者に周知するとともに、1回以上の面談を行う。
ロ 就業規則等の多言語化
就業規則、労働協約、労働条件通知書、雇用契約書のいずれかを多言語化し、計画期間中に、雇用する外国人労働者に周知する。
ハ 苦情・相談体制の整備
外国人労働者の苦情または相談に応じるための体制を新たに定め、外国人労働者の母国語または当該外国人労働者が使用するその他の言語により苦情・相談に応じる。
ニ 一時帰国のための休暇制度の整備
外国人労働者が一時帰国を希望した場合に必要な有給休暇を取得できる制度を新たに定め、1年間に1回以上の連続した5日以上の有給休暇を取得させる。
ホ 社内マニュアル・標識類等の多言語化
社内マニュアルや標識類等を新たに多言語化し、計画期間中に、外国人労働者に周知する。

(3)離職率目標の達成
次の「外国人労働者離職率」を達成する必要があります。
・就労環境整備措置の実施日の翌日から6カ月経過するまでの期間における外国人労働者の離職率が15%以下であること。
ただし、離職率算定期間の初日における外国人労働者数が2人以上10人以下の場合は、算定期間の外国人労働者離職者数が1人以下であること。
・就労環境整備計画提出日から離職率算定期間末日まで継続して雇用している外国人労働者が1人以上いること。

【対象経費】
事業主から外部の機関又は専門家などに委託した場合は、支払が完了した以下の経費などが、支給対象経費として考えられます。
(1)通訳費
(2)翻訳機器導入費(雇用労務責任者と外国人労働者の面談に必要な翻訳機器の導入に限る)
(3)翻訳料
(4)弁護士、社会保険労務士などへの委託料(外国人労働者の就労環境整備措置に要するもの)
(5)社内標識類の設置・改修費(多言語の標識類に限る)

【支給額】
1制度導入につき:20万円(上限額80万円)
※事業主単位(企業単位)で支給され、事業所単位で支給するものではありません。

【おわりに】
本コースは、外国人労働者が安心して働ける就労環境の整備を目指す事業主を支援する制度です。
言語や文化の壁による早期離職の防止や、優秀な外国人材の定着・戦力化を課題とする企業に最適です。
この取り組みは、適切な雇用管理体制を社内に構築し、外国人労働者の安心感やエンゲージメントの向上につながります。
受給を機とした環境整備は、職場トラブルの未然防止や採用力の強化をもたらし、企業の持続的な成長へとつながるでしょう。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/gaikokujin.html


※本記事の記載内容は、2026年5月31日現在の法令・情報等に基づいています。