負担付遺贈とは? その活用法も紹介
将来の相続・争族対策として、「遺贈」(遺言で財産の承継先を指定すること)をご検討されている方は多くいらっしゃるでしょう。
では、遺贈の中でも「負担付遺贈」というものをご存知でしょうか。
今回は、負担付遺贈とは何なのか、活用法もあわせて簡単に紹介します。
≪負担付遺贈とは?≫
負担付遺贈とは、遺贈によって財産を取得する者(受遺者)に対し、財産を取得することを条件に、一定の債務を負担させたり、一定のアクションをする義務を課す遺贈のことです。
≪負担付遺贈の活用法≫
負担付遺贈の代表的な活用法として、次のようなケースが考えられます。
●自分が亡くなったあとに遺される高齢の配偶者が心配であるため、同居して同人の生活の面倒をみる代わりに自宅や預金を長女に相続させる。
●自分の金融資産をすべて二男に相続させる代わりに、軽い障害の影響で浪費癖のある長男に毎月金〇円を〇年間にわたり分割で渡す。
●自分が亡くなった後に残されるペットの世話をする代わりに金〇円を親友に遺贈する。
無条件で遺産を渡す場合、その相続人や受遺者が遺された配偶者や子、ペットの面倒をしっかりとみてくれる保証はありません。
負担付遺贈を活用することで、負担(義務)の履行を財産取得の条件にできるため、自分の死後に気がかりなことを誰かに託したい場合には活用を検討することはお勧めです。
なお、負担(義務)の履行がきちんとされない場合に備え、受遺者が負担(義務)の履行をきちんとしているかどうかを誰がどのようにチェックするかということも重要になります。
遺された高齢の配偶者に後見人が就いている場合は別ですが、通常の場合は、その役割を「遺言執行者」が担うことになります。
遺言執行者は、客観的な第三者として司法書士等の法律専門職が就くことも多いので、負担付遺贈 の活用を検討する際には、司法書士等の相続に詳しい法律専門職に相談するのが良いでしょう。
以上、今回は負担付遺贈とは何なのか、活用法もあわせて簡単に紹介しました。
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