経営に役立つ「ランチェスター戦略」とは ≪その5≫
5つの視点の1つ「(1)局地戦」
勝利をもたらす‟ランチェスター戦略”。
弱者の戦い方には「5つの視点」が必要です。
その5つを順番に説明していきます。
今回は、その1「局地戦」をご説明します。
「局地戦」は、市場を狭めて戦おうという考え方です。
商圏やエリア、商品・顧客サービスを絞って考えることで、
どこからお客様は来ているのか、
既存客の属性はどのようなお客様なのか、
なぜ自分たちの商品・サービスは選ばれているのか、
お客様の動向をしっかりと把握・研究するのがその第一歩です。
たとえば、自店舗の商圏が半径5キロだと考えていたとしましょう。
単純に半径5キロといっても、同心円上に商圏があるわけではないはずです。
なかには川もあれば山もある。
住宅地もあれば人の住んでいない土地も在るはずです。
本当の市場、本当のお客様はどこにいて、どこから来るのか
をしっかりと把握しましょう。
把握するために必要なのが既存のお客様からの情報収集です。
どんなところを支持してくれているのか、
不満はあるのか、自分たちの強みと弱みはどこにあるのか。
アンケートやヒアリングを大々的に行わなくても、
ちょっとした会話や雑談の中から見えてくるものを
蓄積するだけで大きな財産になります。
顧客データベースというのは、
チラシやダイレクトメールを送るための
住所録としての機能だけではないのです。
「局地戦」は、弱者である自分たちを認識しつつ、
強者(大手企業)が参入しにくい
自分たち商品・サービスの強み・特性を生かしたニッチな市場で
いかに市場優位性(マーケットシェア)を確保するかという戦略です。
次回は、「5つの視点のうち(2)一騎打ち戦と(3)一点集中戦」です。