宮田総合法務事務所

経営に役立つ「ランチェスター戦略」とは ≪その3≫

24.04.02
暮らし・人生にお役に立つ情報
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成功例は「ゴリラの鼻くそ」

 

 

ここで、いくつかランチェスター戦略を採り入れて

成功した企業や商品の例をご紹介しましょう。

「ゴリラの鼻くそ」という

ユニークな名前のお菓子をご存知でしょうか。

名前に反して、

良質な黒大豆を使った上品な味の甘納豆です。

 

このお菓子は島根県の小さなお菓子メーカー、

有限会社岡伊三郎商店が生み出した商品です。

本来、お菓子ならばスーパーや

コンビニなどが主な販売チャネルでしょう。

 

しかし彼らが選んだのは動物園のおみやげ屋さんでした。

実績もないネームバリューもない、

弱者だった彼らにとって幸いだったのは、

業界の慣習にのっとった通常の販路を持たなかったことです。

 

彼らは自然と販路を差別化、見直すことで、

動物園という独自の販売先を見つけ、自ら売り込みました。

全国の動物園で販売したこのお菓子は、

2013年現在で400万袋を超える大ヒット商品となっています。

 

岡伊三郎商店はランチェスター戦略を

無意識に採り入れて成功した企業です。

その一方で、弱者の戦略を意図的に活用し成功した企業もあります。

 

板橋にあるスポーツ用品店は、

外観はお世辞にもキレイとは言いがたい上に看板もありません。

道に面した窓に「○○スポーツ」と書いた貼り紙があるだけです。

しかしこのお店、個人経営で年間億単位を売上げています。

 

スポーツ店を経営するにあたって
一般のお客様への販売だけでは立ち行かないと考えた店主は、

近隣の学校へと営業を行いました。

 

その結果、学校で使用する体育着やジャージなど、

スポーツ関連のアイテムを一手に引き受けることになりました。

 

受注すれば大量の商品をさばける上に毎年更新されます。

自社の強みをどこに発揮するかと分析した結果、

地域やジャンルを絞り込んだ「近隣の学校」を

自店の戦いの舞台としたのです。

 

成長する企業は意識的、無意識にかかわらず

必ずランチェスター戦略を採り入れています。

 

繰り返しになりますが、

弱者でも正しい戦い方を選べば強者にも勝てる

これがランチェスター戦略なのです。

 

 

次回は「弱者だからこそできる戦い方 5つの視点」というタイトルの内容をご案内します。