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妊娠・出産・育児休業等を理由として 不利益な取り扱いをすると「マタハラ」になります!

15.06.28
ビジネス【労働法】
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「課長、子供ができました!」 「いやー、おめでとう! 良かったね。男の子? 女の子? まだ、分からないよねー。子育ては大変だけど、いいお母さんになれるよ」 「はい! 近所の保育園は1歳から預かってくれるので安心です。しばらくお休みをいただきますけど、すぐに戻ってきますから!」 「あ、戻ってこなくてもいいから」 

妊娠・出産・育児休業等を理由として不利益な取り扱いをした場合は違法となります(男女雇用機会均等法第9条第3項、育児・介護休業法第10条)。世間でいうところのマタハラ(マタニティ・ハラスメント)です。平成26年10月23日の最高裁判所判決を受けて、ほとんど同じ内容で通達が出ています。
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「不利益な取り扱い」とは具体的にはどんなことを指すのでしょう。解雇、契約期間の定めのある雇用契約において雇用期間が満了した時に契約を更新しない(雇い止め)、正社員だったものを非正規社員に変更を強要、降格、減給、不利益な配置変更などを行うことを指します。 

例外が2つ認められています。1つめは、業務上の必要性が不利益な取り扱いの影響を上回る特段の事情がある場合です。2つめは、本人が同意し、一般的労働者が同意する合理的理由が客観的に存在する場合です。 

妊娠・出産・育児休業等の終了から1年以内に不利益な取り扱いがされた場合に、法律違反と判断されます。不利益な取り扱いが1年を超えていても、その取り扱いの実施時期が事前に決まっている場合などは該当してしまうので、1年というのはあくまでも一つの目安です。 

妊娠・出産・育児をしながら働く女性のための制度はたくさんあります。妊娠等が理由でなくても、内容とタイミングを考えて対応しなければ「妊娠等が理由で不利益な取り扱いがされた」と受け止められてしまう可能性があります。 

しかし、マタハラは企業側のリスクよりも、妊娠等をしている女性が大変な目にあっていることの方が問題かもしれません。不利益な取り扱いがなかったとしても、実際には仕事を続けるのが難しい状況になってしまうことがあります。 

セクハラやパワハラと違って、マタハラは同性があまり味方になってくれず、むしろ女性から受けるケースも生じているからです。職場の関係悪化は会社の業績に影響を与えます。常に状況を把握しておくことが求められます。 


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