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1億円以上の有価証券等を所有する人は 2015年7月施行の「出国税」に注意しよう!!

15.07.30
ビジネス【税務・会計】
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この7月から「出国税」(正式には「国外転出時課税制度」)という富裕層を狙った税制が施行されたことをご存知でしょうか? 
「出国税」とは、株式などの資産を1億円以上保有している富裕層で、直近10年のうち5年以上日本に居住していた人が、日本の非居住者となって、日本に税金を納めるのを回避しようとするのを阻止する税制。出国時点において株式などを譲渡したものとみなして課税しようとするものです。
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たとえば日本国内においては、株式を持っている人が株式を売却して、売却益が出るとそこに20.42%の所得税と復興税が掛かります。一方、海外に移住して、その移住先で株式を売却すると、売却益が出ていたとしても、日本の税金は掛からなくなってしまいます。 

つまり、税率の低い国に移住して売却すれば、節税できることになります。これを防ぐために「出国税」が創設されたのです。 

もっとも、この制度については大きな問題をはらんでいます。 

この節税方法は税率の低い国に移住することが前提なので、米国のように資産の売却益に対する税率の高い国に移住すると、節税どころか増税になってしまいます。

にもかかわらず、日本でも課税するのか? 
現金がなくて税金を納められない場合はどうするのか? 
出国後に売却して出国時より値下がりしていたら、税金は返してくれるのか? 
など、多くの疑問が出てくるでしょう。 

国税庁では、この「出国税」のFAQ(Q&A)をホームページで公開しています。 

ボーダーレスと言われて久しいですが、国を超えた課税制度の差を利用した節税方法をめぐる、国と納税者の知恵比べは、これからもまだまだ続くものと思われます。 


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