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節税効果のある“出張旅費規程”を導入するには?

18.01.12
ビジネス【税務・会計】
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社員が出張をすると、交通費や宿泊費、接待費など、さまざまな経費がかかります。 
出張のたびに、これらを細かく経費精算するのは面倒なものです。 

そこで“出張旅費規程”を導入することで、この面倒さが軽減され、節税効果も期待できます。 

では、“出張旅費規程”とは一体どのようなものなのでしょうか?
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“出張旅費規程”を定めるメリットとは? 

出張にかかる諸経費の取り扱いを定めた社内規定のことを“出張旅費規程”といいます。 
法律上の明確なルールがあるわけではないので、会社ごとに日当の額や規定内容を決めることができます。 

出張旅費規程に基づき支給した日当は、会社の経費として計上することが可能です。 
また、社員が受給した出張旅費は所得税の課税対象とならないため、会社と社員双方にとって、実質的な節税となるのです。 

さらに、日当をあらかじめ定めておくことで、日当計算の手間が省け、社員の間での日当額に対する不公平感も軽減できます。 


“出張旅費規程”の作成手順 

①目的・ルールを定義する 
『就業規則〇条に基づき』や『この規定は、役員および従業員が業務命令により出張する場合の、手続きおよび旅費に関して定めるものである』など、就業規則に出張旅費規程の目的やルールを定義しておくことが大切です。 

②範囲を定める 
社員全員を対象とします。
福利厚生費と同様の考え方なので、役員のみを対象とすることはできません。 
パートなど、正社員以外の人が出張する可能性がある場合は、それについても明記しておく必要があります。 

③“出張”の定義を明確にする 
“移動距離”によって出張を判断することが一般的です。
ただし、これについても法律上、特に基準があるわけではありません。 
そのため、“100km以内は近出張” “それ以上は遠出張”など、距離によって定めるとよいでしょう。 

④“旅費”の対象を定める 
旅費はおもに『交通費・日当・宿泊費』などが該当します。
交通費と宿泊費は実費精算となります。 
交通費については、“新幹線の指定席・グリーン車の利用基準” “鉄道と飛行機の利用区分”など、役職や距離に応じて基準が異なるものは、あらかじめ明確な基準を規定しておきましょう。 
日当は、出張にともなうコインランドリー代など経費に計上できない個人の出費を補填する意味合いがあります。 
法律上の基準がないため、会社で自由に出張手当の額を決めることができます。 
ただし、適性額を超えた額を設定すると、税務当局から指摘され、課税対象となる可能性があります。 
日当は通常、近出張と遠出張とで分けて役職ごとに支給額を規定します。 
たとえば、『近出張の場合、従業員は2,000円、役員は4,000円とする。ただし、8日目以降は支給額を50%減額する』など、役職ごとの支給額や日数に応じての制限があれば定めておきましょう。 
宿泊費についても、役職ごとに1泊あたりの上限額を定めておくとよいでしょう。 

⑤出張旅費精算書を作成する 
出張旅費規程を策定しても、自由に経費を計上できるわけではありません。 
まず“出張旅費精算書”を作成し、役員や従業員が実際に出張した際には、その都度これを記入・提出してもらう必要があります。 
出張旅費精算書の書式や項目に決まりはありませんが、一般的には、『日時・場所・出張先や担当者・用件』などを記載します。 
また、領収書も一緒に保管しておくことが必要です。 
出張旅費規程に『出張が終了した際には、5日以内に出張旅費計算書を作成し、領収書とともに提出しなければならない』などと規定し、速やかに会計処理ができるように努めましょう。 

出張旅費規程は、出張が多い会社ほどメリットが大きくなります。
まだ定めていない場合は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。 



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