会社と個人の「自社ワールド」の守り方
先日出演した「創業なにゆえがたりラジオ」(youtube)のテキスト要約版です。
動画を見るのは時間がかかるけど、文字ならさっと流し読みできるよ、の方はこちらで。
24年前から「サステイナブル」を掲げる私が伝えたい、会社と個人の「自社ワールド」の守り方
動画撮影・編集・インタビューをしていただいた
「なにゆえの山本洋輔さん」にまとめていただきました。
第3者の視点が入ると、自分はこういう人になるんだ!と新鮮でした。
皆さんからみたら、どうでしょう。
※はじめまして、から始まりますが、インタビュー(対談)の導入ということで。
---ココカラ---
社名にこめた想い
はじめまして。有限会社サステイナブル・デザイン代表取締役の西原弘と申します。
2000年の12月に独立開業し、今年で24年目を迎えます。よく「デザイン会社さんですか?」と聞かれるのですが、グラフィックなどのデザインではありません。
サステイナブルな社会を設計する、
サステイナブルな会社を設計する、
そしてサステイナブルな人生を設計する。
そんな意味合いを込めて、この社名で活動しています。
現在では、「SDGs」や「サステイナブル」という言葉が、日常的に飛び交うようになりました。けれど私が会社を立ち上げた当時は、名刺交換をしても、「サステイナブル」という言葉はスルーされがちでした。
今日は、私がなぜ30年以上も前にこのテーマに出会い、ブレずに活動を続けてこられたのか。そして、これからの時代を生き抜く企業や個人にとって、なぜ「サステイナブル」という視点が不可欠なのかをお話ししたいと思います。
「ゴミ問題は一生の仕事になる」と気づいた大学生時代
私が「サステイナブル」という言葉に出会ったのは1990年、ちょうどバブル経済の真っ只中でした。
当時大学4年生だった私は、卒業論文のテーマと将来の職業について悩んでいました。そんな時、連日ニュースで報じられていた「ゴミ問題」がふと気になったのです。
少し調べていくうちに、あることに気がつきました。
「これは単なるゴミの問題ではなく、ゴミが生まれ続ける世の中の『仕組み』の問題ではないか?」
ゴミが出たら処理すればいい、という単純な話ではありません。生産活動がある限り、構造的にゴミは生まれ続けます。この複雑で根深い問題をゼロにするのは、おそらく5年や10年では不可能です。
「簡単に解決しない問題なら、一生のライフワークにできるんじゃないか」
そう思ったのが、最初の原体験です。
また、私の実家は小さな酒屋(小売店)を営んでいました。
小学生の頃、近所の子に「西原くんの家っていつ潰れるの?」と言われるほど、傍から見ても経営が苦しい時期がありました。
「経営が苦しいと、生活も苦しくなる」。
その実体験が、「会社を存続させる(サステイナブルな経営)」という“もう一つのテーマ”への問題意識として、私の根底にあったのだと思います。
なぜ私は「端っこ」に惹かれるのか
環境問題にしても、ゴミ問題にしても、私たちの暮らしの「ど真ん中」にはありません。ゴミ箱は部屋の隅にあり、処理施設は街の外れにあります。
でも、その「端っこ」をよく観察していると、真ん中で起きている問題が直に現れていることに気づきます。
私は昔から、どういうわけか「端っこ」が好きでした。
一人旅といえば半島や島へ行き、中学生から続けているスポーツもマイナーなラグビー。環境コンサルタントとして海外案件に関わった際も、フィジーの人口80人の村や、ガラパゴス諸島といった「世界の端っこ」へと導かれました。
そういった辺境の地に行くと、社会や経済の矛盾が凝縮して現れています。だからこそ、そこで生み出された解決策は、世の中に広く応用できる可能性があると信じています。
「うちみたいな小さな会社には関係ない」の罠
現在、私は環境コンサルティングの経験を活かし、中小企業向けの経営コンサルティングをメインに行っています。
「環境」と「経営」。この両方の専門性を持つコンサルタントは、意外と少ないのが現状です。
SDGsや環境問題の話になると、よくこんな声を聞きます。
「それは地球全体の話でしょ?」
「うちみたいな小さな会社がやっても、焼け石に水だよ」
「だから、やらなくていいよね」
しかし、この論法にはまってはいけません。
これを言い出したら、世界中のどんな大企業であっても「うち1社が頑張っても意味がない」という結論に行き着き、誰も何も変えなくなってしまいます。
世界や地球という途方もない規模で考えるから、無力感を感じてしまうのです。発想を変えてみましょう。
あなたの「自社ワールド」を想像してみる
私は、「自分や自社が存在し、活動できている範囲」、そして「影響力を及ぼしている範囲」のことを「自社ワールド(個人なら自分ワールド)」と呼んでいます。
実家の酒屋でいえば、商圏は半径700メートルでした。しかし、取り扱っているお酒や食べ物の原材料をたどれば、問屋があり、メーカーがあり、世界中の生産者がいます。
半径700メートルの商売であっても、世界中から恩恵を受け、同時に何らかの影響を与えながら成り立っているのです。
環境問題の構造は、自分が何かをして他人に損害を与える「自業他損」です。
気候変動によって、温室効果ガスを出していない島国の人々が、甚大な被害を受けているのがその最たる例です。
量の大小はあれど、構造としては個人事業主でも大企業でも同じです。
自分たちの「自社ワールド」に対して、どれだけ想像力を働かせ、思いやりのある行動(経営判断)ができるか。
「環境問題なんか関係ない」と目をつぶる経営者は、自社ワールドの人々への、想像力と思いやりが欠けていると評価されてしまいます。
今の時代、働く人たちはそういった企業の姿勢をシビアに見ています。
「あの会社で働きたい」「あの会社には潰れてほしくない」。そう思われる魅力的な会社を作ることこそが、会社を長く存続させる(サステイナブルな)経営基盤の強化に直結するのです。
「環境菩薩」として、次の世代へバトンを繋ぐ
現在、私は自身の役割を「環境菩薩」と名乗っています。
「環境問題で苦しむ人がいない世の中」を作りたい。
そのために、環境問題を生む仕事を減らし、環境問題をなくす仕事や会社を増やしていく。
それが私のミッションです。
すぐに結果が出るものではありません。私の目の黒いうちには、完全な解決は見届けられないかもしれません。
それでも、できる範囲でベストを尽くし、次の世代へ良い形でバトンタッチしたいと強く願っています。
「100年前のあの人たちが頑張ってくれたおかげで、今の私たちは幸せに暮らせているよ」
22世紀を生きる、未来の子供たちからそう言ってもらえるように。
もし、この考えに共感し、「環境問題を生みたくない」「社会を良くしながら会社を存続させたい」と考える方がいらっしゃれば、ぜひ一緒に歩んでいきたいと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
---オシマイ---
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