さんだん會計事務所

近籐智也のお悩み相談室

20.03.03
事務所通信
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創業融資と法人化について

【ご相談内容】

ご相談者様は個人事業で創業して間もない方です。
現在は仕入れた野菜をキッチンカーで走らせて事業を行っているのですが、1-2年後を目安に加工を自社で行い、販売していきたいとのことでした。
そこで1-2年後に資金が必要になるのですが、どのような借入方法がよいでしょうかとの質問でした。

【回答】

まず、創業時の借入として正しい用語ではないのですが、次のような分類が分かりやすいと思います。
(1)創業補助金
(2)創業融資
(3)通常融資
(1)は返さなくてもいいという資金調達です。
しかし、応募のタイミング、事業や購入予定のものが対象かどうか、また後精算方式であるため、まずは自分で資金を用意する必要があるなど注意が必要です。
なお、補助金についての情報は【j-net21.smrj.go.jp/snavi/support/】で得られます。
(2)は日本政策金融公庫と信用保証協会の2つがあり、それぞれに特徴があります。
金額が小さく、実績が少ない場合は前者を選択し、そうではない場合は後者を選択するのがよいでしょう。
ここで、特にお勧めしたいのは日本政策金融公庫の創業融資です。
事業を法人化した後、2年内であれば受けられるのですが、この場合、認定支援機関などのサポート等があれば代表者の連帯保証が不要となります。
そのため、心理的にも事業に勝負しやすくなるかと思います。
また、法人化すべきかどうかの判断の中に、税務上のメリットデメリットという基準があります。
その中でも消費税の免税期間の問題は一部では非常に重視されていましたが、今後、インボイス制度の導入に伴い、多くの事業者がそのメリットを享受でき
なくなります。
しかし、むしろこれにより法人化への制約が解放されているとも考えられます。
(なお、補助金、法人化の留意点などについては別号で紹介しております。)


カテゴリー:
 創業融資