さんだん會計事務所

近籐智也のお悩み相談室

19.08.09
事務所通信
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融資支援業務について

ご相談者様の中には融資を受けるべきではない方もいらっしゃいます。
当初から「借りられるだけ借りたい」などという事業スタンスの方はさておき、融資は返済を伴うものであって、決してもらったものではないと分かっていながらも最終的にはそのような傾向に”なってしまう”方にも、これまで多くお会いしてきました。

そのような傾向になってしまうケースの中で最も多いのが新店舗、新工場、新規事業立ち上げなどの融資です。
いわゆる”箱”を伴うような融資は、投資対象が建物にあり、プロジェクトリーダーや社長のこだわりが前面に出てきます。
経営には、差別化や個性が必要だという強迫観念と、自らの趣味化してしまったプランニングにより、デザイナー、建築業者との打ち合わせを通して当初の計画から徐々に肥大化。
ご本人の理屈としては「よりよいデザインの建物(店舗)、よりよい機能が付いた工場であれば、より集客力、生産性が上がるためその分の増収につながり、融資に対する返済の原資が確保される」というものですが、収益は投資した金額に相関して増加するものでは決してありません。
建物の建築費用が1億円の予算だった店舗に2億円のデザインを加えれば、単純に売り上げが倍増するというものではありません。
しかしながら、どうしても盛り上がってしまうと抑えられなくなってしまう方も多くいらっしゃいます。

当事務所では当初に売上予想、利益を予想し、そこから投資すべき費用または資金調達額を算出。
それ以上の投資が危険ということもしっかりとお話しさせていただき、その限りの資金調達支援を進めます。
仮に融資希望額を増額した場合は、リスクを再三申し上げ原則引き留めを提言。
また、極めて危険と思った場合は支援を辞退させていただきます。
企業家は時に博打を打たなければならないと言われることもあるので、私どもの意見に必ずしも従う必要はありません。
ただ、私どもと袂を分かってさらなる資金調達に踏み切った方の中で、その後の事業が成功した方には出会っていません。


カテゴリー:
 創業融資資金繰り・借入不安融資
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