さんだん會計事務所

海外では当たり前! QRコード決済導入のポイント

18.12.25
業種別【飲食業】
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2020年の東京オリンピックに向けて、外国人観光客の受け入れに力を入れようと考えている飲食店も多いと思います。
そんな中、注目されているのが、海外での普及が進んでいる『QRコード決済』です。
日本でも『PayPay』をはじめ、『LINE Pay』や『楽天ペイ』など、『QRコード決済』が知られつつありますが、まだ導入していない店舗も多いのではないでしょうか。
そこで、スマートフォンの進化により今後、日本でも利用者が増加すると予想される『QRコード決済について、導入のメリットや仕組みをご紹介します。
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『QRコード決済』の店舗と消費者のメリット 

海外では、スマートフォンやPOP端末でQRコードをスキャンして、クレジットカードや電子マネーなどで、商品やサービスの料金を支払う『QRコード決済』が普及しています。 
特に中国では、偽札問題が横行しているという背景もあり、多くの飲食店でQRコード決済を採用しています。 
QRコードを使った決済の方法は2つあります。
1つは、店舗がQRコードを提示し、お客がスマーフォンでスキャンして支払う方法
もう1つが、お客がスマーフォンにQRコードを表示し、店舗がスキャンする方法です。
スキャンした後は、あらかじめスマートフォンに紐付けていたクレジットカードや電子マネーで支払います。 

キャッシュレス決済といえば、これまではクレジットカード払いが一般的でしたが、お客のカードに店舗スタッフが直に触れるため、万が一問題が生じた場合に厄介です。 
しかし、店舗スタッフが直接触れることのないスマホでの決済は、お客に疑われる心配がなく安全・安心です。 
こうしたトラブルを未然に防げるということも、海外でQRコード決済が普及した理由の1つといわれています。 
店舗のキャッシュレス化は、今やグローバルスタンダード。 
店舗側にとっては、金額を間違えずスピーディーに決済が行えるというメリットがあります。 
これで負担する決済手数料が抑えられれば言うことなし。 
中国では多くの決済事業者が、店舗の負担する決済手数料をほぼ0円にしたことで加盟店が急増しました。 
カード支払いでのサインや暗証番号の入力などの手間もないQRコード決済は、多くの人に支持されている支払方法なのです。 


日本で活用する前に知るべき3つのポイント 

海外と同じように、日本でも導入しようと考えている店舗も多いと思います。 
その前に、後悔しないように海外と日本との違いを知っておく必要もあります。 
ポイントは以下の3つ。 

(1) 導入コスト 
(2) 店舗が負担する『QRコード』決済手数料 
(3) 外国人客の来店数 

QRコード決済には、決済時に客側がアプリでバーコードを表示して店舗側がPOS端末で読み取る『コード支払い』と、お客が店舗のQRコードをアプリで読み取ってから購入金額を入力することで決済を行う『読み取り支払い』の2パターンがあります。 
前者はPOS端末の改修導入が必要ですが、後者は導入コストがかかりません。 
QRコード決済導入後に店舗が支払う手数料は決済事業者によってさまざまです。 
しかし、キャンペーンなどで、ある一定の条件下で無料という決済事業者も増えています。 

また、店舗の客層が日本人が多いか外国人が多いかによっても、導入のメリットは変わってきます。 
日本では、まだまだ現金払い主義が根強いため、クレジットカードを数枚持っていても、現金で支払うという人も多いはず。 
一方、外国人客が多い場合は、逆にキャッシュレスに慣れている人のほうが多いため、QRコード決済を導入するメリットが高まります。 
まずはQRコード決済の使用頻度を想定し、サービスの円滑化につながると考えられる場合には積極的に活用してみることをおすすめします。 


『QRコード決済』導入後の軽減税率対策 

2018年4月、経済産業省は『キャッシュレス・ビジョン』を発表しました。 
2015年時点の世界各国モバイルペイメントを含むキャッシュレス決済の比率の上位3ヶ国は、韓国89.1%、中国60.0%、カナダ55.4%でした。
それに対して、日本はわずか18.4%。 
この結果を踏まえ、政府は『支払い方改革宣言』でキャッシュレス決済比率を2025年までに40%程度に引き上げることを公言。 
将来的に、世界最高水準の80%まで引き上げることを目標としています。 
政府が積極的に後押しする『QRコード決済』は、2019年10月からスタートする軽減税率への対応も急がれています。 

たとえば、ある企業が提供しているiPad用のPOSレジアプリは、軽減税率対策補助金の対象サービスとして導入する場合、補助金が受けられます。 
さらに、政府が打ち出している『IT導入補助金』などでも援助が受けられる場合もあるので、検討の余地は大いにあります。 


財布やカードケースを持たず、スマートに支払いができる『QRコード決済』は、今後ますます利用者が増えていくと予想されます。 
ただし、現段階ではキャッシュレス後進国の日本では、これらのメリットとデメリットを理解してから導入を考えてみるほうがよさそうです。