来年度公募に向けて改めておさらいしましょう!補助金の基礎知識!
補助金は、国や自治体が政策目標を実現するために、事業者の新たな取り組みに対して、事業資金の一部を給付する制度です。
事業者は補助金を利用することで、資金繰りへの負担を軽減し、投資リスクを抑えることができます。特に資金基盤が十分ではない中小企業・小規模事業者にとって、とても魅力的です。
しかし、補助金のルールをしっかり理解し、適正に活用しないと、かえって経営の負担になったり、無駄な投資をしてしまったりすることもあります。
補助金に注目が集まっている現在、改めて確認しておきましょう。
1.補助金には「審査」があり、必ずもらえるわけではない。
国・自治体等によってさまざまな補助金がありますが、ここでは中小企業庁所管の補助金について説明します。
補助金と同じようなものに助成金があります。助成金は要件を満たして申請すれば原則受給できるものが多いのですが、補助金は要件を満たして申請しても必ずもらえるわけではありません。
事業者の事業計画や決算書などの添付された書類を「審査」し、補助金の交付に値する事業として「採択」されます。
採択された事業者は、改めて補助金の「交付申請」を行い、「交付決定」を経て、ようやく補助事業をスタートすることができます。
補助金は、公募が締め切られてから「採択」まで通常2か月程度かかり、その後に「交付申請」の手続きがあるので、事業の開始時期は数か月後になる点に注意が必要です。
補助事業が事業計画どおり実施され、補助事業に要した経費の支払いが確認されてから補助金の「交付」、つまり補助金を受け取ることができます。
2.自社の戦略にあわせた補助金を選ぶことが大切
補助金は国の政策目標(めざす姿)を実現するための制度です。補助金によって目的は異なります。このことを理解して、事業者の戦略に合致した補助金を選んでください。
3.補助金は「自己負担」があり、事業終了後に「後払い」。
補助金によって、補助対象となる経費・補助率・上限額などは異なります。また、従業員の賃金向上等が補助金の交付条件になっている場合もあります。
利用する前には、公募要領、交付規定、交付の手引きなどの書類をよく読み、条件や規則について確認してください。
同じ補助金でも公募回によって条件等が変わる場合がありますので、最新の公募要領等を確認しましょう。
補助金には「自己負担」があることにも注意してください。補助率によって異なりますが、事業費の1/2~1/3程度が自己負担になります。
補助金は原則、事業終了後の「後払い(清算払い)」です。一度は事業者が補助対象となる費用全額を立て替えなくてはなりません。
なお、補助金は返済不要ですが、一定の利益が出た場合は補助交付金額を上限として補助金を国に返納する「収益納付」の制度があります。
また、補助金で購入した設備等を売却する場合には、「財産処分」の手続きが必要になり、補助金を返還していただく場合があります。
事業実施に要する経費が資金繰り上、捻出できない場合は「交付決定」を担保として
資金調達も検討できますので、何でもご相談ください。
4.補助金は「手段」であり、「目的」ではない。
補助金は事業の成長や課題解決のための「手段」の一つです。補助金獲得を「目的」にすると、中長期的な事業戦略を間違えて無駄な投資をしてしまったり、
補助金制度に無理やりあわせて事業実施時期が遅れたり、補助事業の実施が、かえって経営の足かせになりかねません。
補助金に頼ったビジネスモデルでは、事業の持続的な成長は難しく、補助金がなくても自走できるビジネスモデルを構築していくことが大切です。
その上で補助金を活用すれば、事業者にとって間違いなく力強い支援策になることでしょう。
はじめに課題解決や持続的な成長のための経営戦略があり、戦略のサポートツールとして補助金があります。
「補助金ありき」ではなく「戦略ありき」を念頭に、補助金を活用してください。
出典・引用:ミラサポplus「補助金入門 STEP1:補助金の基本知識」
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ミラサポplus「補助金入門 STEP1:補助金の基本知識」:
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