さんだん會計事務所

資金調達はどのような場面で必要となるのか、解説します

24.11.06
事務所通信
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資金調達とは、会社を経営していくにあたって必要となる資金を調達することを指します。
資金調達の方法は様々で、具体的には以下の様な方法があります。


①銀行などの金融機関から融資を受ける
②補助金を受給する
③出資を受ける
④会社の資産を売却(資金化)する


この内、国内企業の6割以上が①の銀行などの金融機関から融資を受けることで資金調達を行っているとされています。
今回は、会社を経営していく過程において、資金調達(金融機関からの融資)がどのような場面で必要となるのか、解説します。

【創業する時】
これまで会社務めをしていた方などが、培った経験を基に独立・創業する際は、資金調達が必要となる場面の代表例です。
創業時に必要な設備などの初期投資はもちろんですが、起業直後は十分な売上が立たないことも多い一方、光熱費や家賃などの固定費は発生するためです。
創業までに十分な自己資金を貯めておければよいですが、自己資金だけでは賄いきれない、もしくはより多くの資金があれば積極的な事業展開ができる、といった場合には資金調達が有効です。
創業される方は、日本政策金融公庫の「新規開業資金」や、信用保証協会の「創業等支援資金」が利用できます。
要件を満たせば低金利かつ無保証人扱いでの融資を受けられる可能性があるため、利用を検討してみてはいかがでしょうか。


【新規事業を立ち上げる時】
既に事業を営んでいる方や会社が、新たな事業を立ち上げる際も資金調達が有効となる場面です。
創業時と同様に、事業を開始するために必要な設備の購入や、事業が軌道に乗るまでの間の運転資金が必要となるケースが多いためです。
金融機関も新規事業の立ち上げに対しては積極的に支援する傾向にあることから、まずは事業計画を入念に立案し、打診してみることをお勧めします。


【設備投資をする時】
古くなった車両の買い替えや増産に対応するための成型機導入、手狭になった事務所の移転など、事業を継続していく過程で新たな設備が必要となることがあります。
対象設備が少額であれば良いですが、大型機械や不動産の購入となると多額の費用がかかることから、自己資金のみで賄えない場合は資金調達が必要です。
設備投資は資金の使い道が明確であることから、投資計画を金融機関に示せば、大口かつ長期の融資を受けられる可能性があります。
また、購入する設備によっては補助金が活用できる場合もあるため、併用することをお勧めします。


【事業を拡大する時】
新たな取引先の獲得や、販売先からの増産要請など、今後売上が大きく増加する見込みが立った際も、資金調達が必要となる場合があります。
事業拡大時には、業務の増加に対応するべく新たな設備を導入するための費用や、人員の採用や教育のための新たな費用がかかります。
更に、事業拡大時は売上の回収よりも、設備や仕入・諸経費に係る出費が先行することが多いため、増加運転資金が必要となるからです。
いざ仕事を受けたら手元資金が枯渇してしまっては元も子もないため、事業が拡大する見込みが立った際は、早めに金融機関に相談しておきましょう。


【手元資金が不足する時】
取引先の倒産や新型コロナ感染症の様な不測の事態により、売上が急減し手元資金が不足した際も資金調達は必要です。
会社経営において手元資金の枯渇は致命的であることから、不測の事態が発生した際は躊躇なく資金調達を行いましょう。
とはいえ、手の打ちようがない状況になってから相談していては金融機関も融資できないため、上記の兆候がみられた際は、一刻も早く打診しておくことが肝心です。
もし、手を尽くしたものの融資が受けられない場合は、リスケジュール(返済条件の変更)を申請するなどして、とにかく手元資金を枯渇させない措置を取ることが必要です。


【企業買収(M&A)をする時】
事業拡大の一環として、企業買収(M&A)を実施する際も、資金調達が必要となる場面です。
買収先の業績や財務内容によっては、買収金額が億単位となることもあるため、自己資金で賄えない場合は資金調達を検討します。
M&Aは買収先との相乗効果が発揮できれば、飛躍的に事業を拡大できる可能性を秘めています。
交渉が進み、外部にもある程度情報を開示できる状況になったら、金融機関に打診してみるとよいでしょう。
また、日本政策金融公庫ではM&Aを実施する中小企業者向けに「事業承継・集約・活性化支援資金」を設けており、要件を満たせば大口かつ長期の融資を受けられる可能性があるため、検討してみてはいかがでしょうか。


以上、資金調達が必要となるタイミングを列挙・解説しました。
上記に挙げた場面に当てはまる方は、経営戦略の一つとして資金調達を検討されてはいかがでしょうか。


もし、資金調達を考えているものの、金融機関へどのように相談すればよいかわからない、もしくは担当者と条件交渉ができるか不安といった方がいらっしゃいましたら、さんだんグループにご相談ください。

さんだんグループでは、審査に必要な資料作成から、金融機関との条件交渉、必要に応じて面接の同席まで、一貫したサポートを行っております。
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さんだんコンサルティング株式会社
経営支援グループ

日本政策金融公庫「新規開業資金」:
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/01_sinkikaigyou_m.html
日本政策金融公庫「事業承継・集約・活性化支援資金」:
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/jigyoukeisyou_t.html
愛知県信用保証協会「創業等支援資金」:
https://www.cgc-aichi.or.jp/guarantee/sss