税理士法人大沢会計事務所

面接チェックリストが採用の精度を上げるワケ

16.11.03
人事・労務お役立ち情報
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前回、採用面接での「聞き忘れ・聞き漏れ」を防ぐために「面接チェックリスト」を作ることをお勧めしました。

今回も引き続き、面接チェックリスト作成のメリットについてお伝えします。

面接チェックリストがあることで、以下のようなメリットが生まれます。


1、「フィーリング採用」がなくなる

「明るく積極的で真面目そうだった」とか、「自分と出身地や卒業した大学が同じで意気投合した」
といった漠然とした理由で採用を決める「フィーリング採用」は危険です。

会社にとって本当に必要な人材かどうかを判断する質問項目をチェックリストにしっかり盛り込み、
「カン」に頼った面接から卒業しましょう。


2、質問の内容を統一することができる

1人の候補者に対し複数の面接官で面接を行っている企業の場合、
いつも同じ質問をする面接官が欠けた際に、その質問を誰もしない、というのではいけません。

また、1対1の面接を何人かの面接官で手分けしておこなうというケースもあるでしょう。
このとき、面接官によって質問内容がバラバラ、というのも困りものです。

各面接官が同じチェックリストを使えば、このようなことはまず起こらないでしょう。
質問の内容を統一することで、候補者の合否の判断の軸をしっかり作ることができます。


3、採用面接の振り返りができる

例えば候補者が5人、10人となった場合に、あなたはすべての候補者について、
どんな人物だったか正確に覚えていられますか?

1か月前、1週間前の面接のことを、昨日の面接と同じように思い出すことができますか?

当然のことですが私たちの記憶には限界があります。
チェックリストは、私たちの記憶の補完をしてくれる大切なツールです。

採用した人物に対し「物足りないな」と感じたときには、
次の採用に向けて「なぜそのような人物を採用してしまったのか」について振り返りをすることが必要です。
その際、チェックリストがとても役に立ちます。

「これを聞いておけばよかった」という質問があればそれをチェックリストに盛り込み、
次の面接に役立てましょう。


このようにチェックリストを作り込んでいくことで、採用の精度はグングンと上がっていくのです。


社会保険労務士 大沢富士夫