税理士法人大沢会計事務所

平成28年の路線価からみる地価の傾向

16.07.05
税務・経営お役立ち情報
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今年も7月1日に路線価が国税庁から公表されました。

路線価とは、相続税・贈与税の計算をする際に使用する土地の評価額の基準となるもので、路線価が付されている道路に面している土地の1㎡当たりの単価です。
国税庁のHPで誰でも見ることができます。
http://www.rosenka.nta.go.jp/

実際に評価額を計算する際には、路線価に各種の補正計算をして算出しますが、単純に路線価×面積で評価額のある程度の目安がつきます。

平成28年の路線価は、前年と比較して全国平均で0.2%上昇しています。全国平均が上昇となったのはリーマンショック前の平成20年以来8年ぶりです。
しかし、地域によっては下落しているところもあり、地域間の地価の格差が広がっている傾向があります。

国税庁が発表した税務署毎の最高路線価を前年と比較して見ていきます。


東京都の最高路線価(日本全国の最高路線価)は中央区銀座5丁目中央通りで3,200万円(前年度は2,696万円で18.7%の上昇)。31年連続日本一です。
ちなみに、バブルのときの最高額は3,650万円(平成4年)でしたので、路線価の最高値だけでみればバブルのときの88%まで回復していることになります。

東京以外でも大阪の最高路線価(北区角田町 御堂筋)は前年度比22.1%の上昇、名古屋の最高路線価(中村区名駅1丁目 名駅通り)は前年度比14.1%の上昇です。
県庁所在地の最高路線価を見ると、札幌、仙台、金沢、京都、神戸、広島、福岡は10%以上の上昇となっています。外国人の観光客や不動産投資の影響が大きいのでしょうか。観光地や人口が多い大都市は上昇している一方で、青森、秋田、水戸、新潟、鳥取は前年度比下落です。


当事務所がある埼玉県内の最高路線価は、さいたま市大宮区桜木町2丁目大宮駅西口駅前ロータリーで276万円(前年度は258万円で7%の上昇)。
埼玉県内の税務署別最高路線価でみると、秩父税務署以外は全て上昇か前年と同じです。

越谷税務署管内の最高路線価は、越谷市南越谷1丁目南越谷駅南口ロータリーで42万円(前年度と変わらず)でした。ここはリーマンショックがあった平成20年の55万円からずっと下がり続けて42万円(平成25年)で下げ止まり、42万円になってから変動がありません。

公認会計士・税理士 大沢日出夫