税理士法人大沢会計事務所

インボイス制度についてよくある質問と回答

23.09.07
税務・経営お役立ち情報
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いよいよ来月10月1日から消費税のインボイス制度が始まります。制度が始まる直前ですが、まだインボイス制度について理解が浸透していないように感じます。
インボイス制度について国税庁が公表している「お問合せの多いご質問」の中から、日頃お客様と接していて問い合わせが多いと思われるもの4問を抽出しました。
【問】インボイス制度が始まる令和5年10月1日から登録を受けるためには、いつまでに登録申請書を提出すればよいですか。

【答】
インボイス制度が始まる令和5年10月1日から登録を受けようとする事業者は、令和5年9月30日(同日は土曜日ですが、10月2日(月)に延長されません。)までに納税地を所轄する税務署長に登録申請書を提出する必要があります(令和5年9月30日までに提出した場合は、制度開始日である令和5年10月1日までに登録通知が届かなかった場合であっても、同日から登録を受けたものとみなされます。)。
また、制度開始日後であっても、免税事業者の方は登録申請の際に登録希望日(提出日から15日以降の登録を受ける日として事業者が希望する日)を記載することで、その登録希望日から登録を受けることができます。


【問】適格請求書発行事業者の登録は、どのような手続で行うのですか。

【答】

適格請求書発行事業者の登録を受けようとする事業者(登録を受けることができるのは、課税事業者に限られます。)は、納税地を所轄する税務署長に適格請求書発行事業者の登録申請書(以下「登録申請書」といいます。)を提出する必要があります。
登録申請書は、e-Taxを利用して提出できますので、ぜひご利用ください(個人事業者はスマートフォンでも手続が可能となります。)。詳しくは、インボイス制度特設サイト内「申請手続」に掲載されている「適格請求書発行事業者の登録申請データ作成マニュアル(e-Taxソフト(WEB版))」等をご覧ください。
なお、郵送により登録申請書を提出する場合の送付先は、各国税局(沖縄国税事務所を含みます。以下同じです。)のインボイス登録センターとなります。インボイス登録センターの所在地や登録申請書等の様式については、インボイス制度特設サイト内「申請手続」をご覧ください。
登録申請書の提出を受けた税務署長は、登録拒否要件に該当しない場合には、適格請求書発行事業者登録簿に法定事項を登載して登録を行い、登録を受けた事業者に対して、その旨を通知することとされています。
また、適格請求書発行事業者の情報は、「国税庁適格請求書発行事業者公表サイト」において公表されます。


【問】登録申請書を提出してから登録の通知を受けるまでにどの程度の期間がかかりますか。

【答】
登録申請書を提出してから登録の通知を受けるまでの期間については、登録申請書の提出状況などにより異なります。
現時点における登録申請書の提出から登録通知までに要する期間の目安については、インボイス制度特設サイト内「適格請求書発行事業者の登録件数及び登録申請書の処理期間について」をご確認ください。
登録申請書をe-Taxで提出し、登録通知を電子データで受け取ることを希望される場合は、事前にメールアドレスを登録すると、登録したメールアドレス宛に、登録通知が「通知書等一覧」に格納されたことをお知らせするメールが送信され、すぐに登録通知を確認できますので、ぜひご利用ください。


【問】インボイス制度の開始後一定期間は、適格請求書発行事業者の登録により課税事業者となった免税事業者については、消費税の申告について簡易に計算できる経過措置(2割特例)があるそうですが、その内容について教えてください。

【答】
令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する各課税期間において、免税事業者(免税事業者が「消費税課税事業者選択届出書」の提出により課税事業者となった場合を含みます。)が適格請求書発行事業者となる場合(注)には、納付税額の計算において控除する金額を、その課税期間における課税標準である金額の合計額に対する消費税額から売上げに係る対価の返還等の金額に係る消費税額の合計額を控除した残額に8割を乗じた額(以下「特別控除税額」といいます。)とすることができる経過措置(以下「2割特例」といいます。)が設けられています。
また、2割特例は、簡易課税制度のように事前の届出や継続して適用しなければならないという制限はなく、申告書に2割特例の適用を受ける旨を付記することにより、適用を受けることができます。
公認会計士・税理士 大沢日出夫
https://www.osawakaikei.jp/