税理士法人大沢会計事務所

新人もベテランも「六月病」に注意

18.06.07
人事・労務お役立ち情報
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ゴールデンウィークを過ぎた頃に起こりがちな「五月病」は皆さんよくご存知のことと思います。近年、その時期を乗り越えてほっと一息ついた6月頃に心身の不調を訴える人が増えており「六月病」と呼ばれ問題になっています。
「六月病」も「五月病」と同じく「適応障害」のひとつで、不眠・頭痛・めまい・吐き気・食欲不振などの症状が起こり、悪化すると「うつ病」になり重症化してしまうこともあるので注意が必要です。

新入社員は、入社後の研修を長めにおこなう企業が多くなり、実際に職場へ配属される時期が以前よりも遅くなったため、発症が5月から6月にズレ込んできていると言われています。

また、ベテラン社員も4月からの新生活で変わった人間関係や人事異動で責務が重くなるなどの様々な変化に直面し、ようやく慣れてきた6月にたまった疲れやストレスが心身の症状となって現れるのではないか、と言われています。

さらに、6月は祝日がなくジメジメした梅雨の悪天候が続き、気圧が不安定になったり、日照量が減少したりすることも重なって、心身のバランスを崩しやすくなると考えられます。


「六月病」は真面目で几帳面な性格の人が陥りやすいと言われています。
「五月病にはならないぞ」と意識して真面目に強く頑張ってきた人ほど、緊張の糸が切れ六月病になりやすいとも考えられます。

社員をよく観察し、まめにコミュニケーションを取ることで「頑張りすぎ」を防ぎましょう。

また、六月病の兆候が見られる社員に対し指導や注意をするときは、相手を追い詰めるような態度や言葉遣いは避けなければいけません。

たとえ任せた仕事がうまくできなくても、失敗を繰り返しながら成長していくことが大切だと繰り返し励まし、本人がいまの自分を素直に認められるよう導く必要があります。


職場を見渡せる立場の人が早めに「六月病」の前兆に気づき、手を差し伸べて適切なケアへと導くことで大切な人材を守りましょう。

社会保険労務士 大沢富士夫