税理士法人大沢会計事務所

今年から利用できる医療費控除の特例とは?

17.10.06
税務・経営お役立ち情報
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今年に入り、薬局やドラッグストアで受け取ったレシートに「○○はセルフメディケーション税制対象商品です」という表記があることに気づいた方もいらっしゃるのではないでしょうか。 

平成29年1月から医療費控除の特例としてセルフメディケーション税制の適用が開始されています。
所得税の医療費控除の特例制度として平成29年1月から平成33年12月までの5年間だけ適用されるものですが、健康管理を気にされている方にとっては活用しやすい制度となっています。
セルフメディケーションとは、世界保健機関において「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義されています。


本制度は、健康の維持増進等の「一定の取組」をした個人が自分または生計を一緒にする親族が使う「スイッチOTC医薬品」を購入した場合、その合計額が年間1万2千円を超えたときは、その超えた金額について所得控除(上限8万8千円)が受けられる制度です。 


ポイント1.「一定の取り組み」とは?

「一定の取組」とは、申告する本人が健康維持管理の取組として行う以下のものが該当します。1月~12月までにどれか1つでも受けていれば該当します。

①保険者(健康保険組合・市町村国保など)が実施する健康診査(人間ドッグ・各種健診など) 
②市町村が健康増進事業として行う健康診査(生活保護受給者等を対象とする健康診査) 
③予防接種(定期接種、インフルエンザワクチンの予防接種) 
④勤務先で実施する定期健康診断(事業主検診) 
⑤特定健康診査(いわゆるメタボ検診)・特定保険指導 
⑥市町村が健康増進事業として実施するがん検診 


ポイント2.「スイッチOTC医薬品」とは?

「スイッチOTC医薬品」とは、要指導医薬品及び一般用医薬品のうち、医療用から転用された医薬品で、具体的には、厚生労働省のHPに対象品目の一覧が公表されています。
また、医薬品を購入した際に渡されるレシートには、対象製品であることが表記されるようになっています。 


ポイント3.控除を受ける手続きは?

控除を受けるためには、確定申告が必要となります。

また、控除を受ける確定申告書には「一定の取り組み」を行ったことを明らかにする書類(健康診断の領収証、結果通知表等)の添付又は申告書提出時における提示、対象医薬品の購入額の明細等の添付が必要となります。
公認会計士・税理士 大沢日出夫
http://www.osawakaikei.jp/