税理士法人大沢会計事務所

4つの「実感」で若手社員を動かそう

17.07.06
人事・労務お役立ち情報
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最近、自発的にNPOやボランティアなどの社外コミュニティに参加する人が多くなっています。

参加理由は「人の役に立てるから」「学びがあるから」「人脈をつくるため」など、人それぞれです。


人は自分なりに意義を感じることができれば、自らすすんで動きます。とくに、若者はその傾向が強いようです。


社外コミュニティで感じられるような「やりがい」を、職場でも上手く感じさせることができれば、若手社員は自発的に仕事に向き合うようになります。

社外コミュニティに参加している若者は、

「会社では、こんなに自分の話を聞いてもらえない」
「会社の仕事では感じられない、人の役に立っている実感を味わえる」
「ここでは新しいことにチャレンジできる」
「ここに来る人はみんな、共感している」

といった思いを抱いています。


若手社員を動かすために、以下の4つの実感が持てる職場環境を整えましょう。


実感1 「尊重してもらえる」
職場の人たちが自分のことを理解してくれている、大切にしてもらえている、という実感です。
たとえば、働く上で大切にしていること、会社に入った理由、働きがいを感じる瞬間、
これからの夢や働く目的などを、職場の人たちが知ってくれていると信じられると、安心感が強くなり心を開きます。


実感2 「貢献している」
自分(たち)の仕事が、誰のために、どう役に立っているのかを感じられる、という実感です。
「仕事の目的を説明してから指示を出す」ことはできていますか?
仕事の意味や目的を理解しないまま、単に仕事を「こなす」ことをさせないようにしましょう。


実感3 「成長している」
いま確実に成長している、まだまだ成長できそうだと期待できる、という実感です。
上司は若手が成長するための機会を用意し、まだやったことがない仕事に挑戦させながら成長を実感させていきましょう。
そして、その成長をしっかりと認めてあげることが大切です。


実感4 「つながっている」
孤独を感じることなく、職場のメンバーとつながっていると信じられる、という実感です。
みんなが自分の仕事に手一杯で相談できない、目標達成の強制がきつすぎてギスギスしている、といった職場は孤立感を生みます。
つながっているという実感は、多様なメンバーによるチームワークに不可欠です。メンタルケアの上でも効果的です。



数値目標や厳しい納期要求、複雑な社内ルールなどに縛られ、職場では人が人らしくふるまうことを難しくさせてしまっているように感じます。

今回ご紹介した4つの実感が持てる職場環境を整えて、自発的に動く社員を育てていきましょう。



社会保険労務士  大沢 富士夫