税理士法人大沢会計事務所

平成29年の路線価からみる地価の傾向

17.07.05
税務・経営お役立ち情報
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7月3日に路線価が公表されました。


路線価とは、相続税・贈与税の計算をする際に使用する土地の評価額の基準となるもので、路線価が付されている道路に面している土地の1㎡当たりの単価です。


平成29年の路線価は、前年と比較して全国平均で0.4%上昇しています。昨年、リーマンショック以来はじめて全国平均が上昇になりましたが、その傾向に更に拍車がかかった状況です。
国税庁が発表した税務署毎の最高路線価を見ていきます。


東京都の最高路線価(日本全国の最高路線価)は中央区銀座5丁目中央通りで4,032万円(前年度は3,200万円で26%の上昇)。32年連続日本一で、なんとバブル期の最高額3,650万円を超えました。


東京以外でも大阪の最高路線価(北区角田町御堂筋)は15.7%の上昇、横浜の最高路線価(西区南幸1丁目)は15.7%の上昇となっています。
県庁所在地の最高路線価を見ると、札幌(17.9%上昇)、仙台(14.1%上昇)、金沢(14.9%上昇)、京都(20.6%上昇)、神戸(14.3%上昇)、広島(11.3%上昇)、福岡(12.5%上昇)と前年と同じかそれ以上の上昇率で上がっているところもある一方で、秋田、水戸、新潟は下落しています。日本の中で、土地の価格の二極化が進んでいるように感じます。


上昇しているところは、人が他地域から流入して人口が増えていて、それに外国人観光客や不動産投資の影響がプラスされていると思われます。


当事務所がある埼玉県の最高路線価は、さいたま市大宮区桜木町2丁目 大宮駅西口駅前ロータリーで299万円(前年は276万円で8.3%の上昇)。
越谷税務署管内の最高路線価は越谷市南越谷1丁目 南越谷駅前南口ロータリーで43万円(前年度は42万円で2.4%の上昇)でした。ここはリーマンショック後に下がり続けて平成25年で42万円で下げ止まり、昨年までずっと42万円でしたが、9年ぶりに上昇となりました。

公認会計士・税理士 大沢日出夫
http://www.osawakaikei.jp/