税理士法人大沢会計事務所

相続空き家特例制度は今後どうなるか

26.09.27
税務・経営お役立ち情報
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国土交通省から令和9年度税制改正要望事項が公表されました。
被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例制度は、現在の制度では令和9年12月31日までに譲渡することが適用要件となっています。
この制度について、国土交通省の令和9年度税制改正要望事項では4年間の延長が記載されています。

1.要望事項の記載事項
・現行の特例措置を4年間(令和10年1月1日から令和13年12月31日まで)延長する。
・対象家屋の築年要件(現行:昭和56年5月31日以前に建築された家屋)を緩和する。
・「相続・遺贈と同視し得る民事信託契約の終了に伴い家屋・敷地等を取得した場合」を対象に追加する。

2.現行の相続空き家特例制度について

概要

相続または遺贈により取得した被相続人居住用家屋または被相続人居住用家屋の敷地等を、平成28年4月1日から令和9年12月31日までの間に売って、一定の要件に当てはまるときは、譲渡所得の金額から最高3,000万円まで控除することができます。

なお、令和6年1月1日以後に行う譲渡で被相続人居住用家屋および被相続人居住用家屋の敷地等を相続または遺贈により取得した相続人の数が3人以上である場合は2,000万円までとなります。

特例対象となる「被相続人居住用家屋」及び「被相続人居住用家屋の敷地等」

(1)特例の対象となる「被相続人居住用家屋」とは、相続の開始の直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋で、次の3つの要件すべてに当てはまるもの(主として被相続人の居住の用に供されていた一の建築物に限ります。)をいいます。

イ 昭和56年5月31日以前に建築されたこと。

ロ 区分所有建物登記がされている建物でないこと。

ハ 相続の開始の直前において被相続人以外に居住をしていた人がいなかったこと。

(2)特例の対象となる「被相続人居住用家屋の敷地等」とは、相続の開始の直前(従前居住用家屋の敷地の場合は、被相続人の居住の用に供されなくなる直前)において被相続人居住用家屋の敷地の用に供されていた土地またはその土地の上に存する権利をいいます。

特例適用の要件

(1)売った人が、相続または遺贈により被相続人居住用家屋および被相続人居住用家屋の敷地等を取得した相続人であること。

(2)次のイ、ロまたはハの売却をしたこと。

 イ 相続または遺贈により取得した被相続人居住用家屋を売るか、被相続人居住用家屋とともに被相続人居住用家屋の敷地等を売ること。

 (注)被相続人居住用家屋は次の(イ)および(ロ)の要件に、被相続人居住用家屋の敷地等は次の(イ)の要件に当てはまることが必要です。

 (イ) 相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていたことがないこと。

 (ロ) 譲渡の時において一定の耐震基準を満たすものであること。

 ロ 相続または遺贈により取得した被相続人居住用家屋の全部の取壊し等をした後に被相続人居住用家屋の敷地等を売ること。

(注)被相続人居住用家屋は次の(イ)の要件に、被相続人居住用家屋の敷地等は次の(ロ)および(ハ)の要件に当てはまることが必要です。

 (イ) 相続の時から取壊し等の時まで事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていたことがないこと。

 (ロ) 相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていたことがないこと。

 (ハ) 取壊し等の時から譲渡の時まで建物または構築物の敷地の用に供されていたことがないこと。

ハ 相続または遺贈により取得した被相続人居住用家屋を売るか、被相続人居住用家屋とともに被相続人居住用家屋の敷地等を売る場合で、次の(イ)および(ロ)または(イ)および(ハ)の要件に当てはまること(上記イに掲げる譲渡に該当するものを除きます。)。

 (イ) 相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていたことがないこと。

 (ロ) 譲渡の時からその譲渡の日の属する年の翌年2月15日までの間に、一定の耐震基準を満たすこととなったこと。

 (ハ) 譲渡の時からその譲渡の日の属する年の翌年2月15日までの間に、被相続人居住用家屋の全部の取壊し等を行ったこと。

 ※ハの要件については、令和6年1月1日以後に行う譲渡に限ります。

(3)相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。

(4)売却代金が1億円以下であること。


                          公認会計士・税理士 大沢日出夫
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