確定申告で誤りの多い事例
今年も確定申告の時期がやってきました。
所得税の確定申告は、毎年1月から12月までの1年間に生じた所得の金額とそれに対する所得税の額を計算し、源泉徴収された税額等などがある場合に過不足額を清算し納付・還付する手続きです。
国税庁が確定申告について誤りの多い事例を公表していますので、代表的なものを抜粋します。
〇 収入・所得関係
・給与所得の計算誤り
令和7年分から給与所得控除が変更されました。
また、一定の場合に給与所得から所得金額調整控除額を差し引く必要があります。
・一時所得の申告漏れ
生命保険会社などから満期金や一時金を受け取られた方は、その収入を一時所得として申告する必要がないか、生命保険会社などから送付された書類で、もう一度確認してください。
また、競馬など公営競技の払戻金は課税の対象となりますので、高額な払戻金を受けた場合には、申告が必要となることがありますので、ご注意ください。
〇 所得控除関係
・基礎控除の記載漏れ・適用誤り
合計所得金額が2,500万円を超えている方は、基礎控除を受けることができません。
令和7年分から合計所得金額が2,350万円以下の方の控除額が引き上げられました。
合計所得金額が2,500万円以下の方は、その合計所得金額に応じた控除額を記入してください。
・特定親族特別控除の適用漏れ
令和7年分から特定親族特別控除が創設されました。
生計を一にする年齢19歳以上23歳未満の親族等で、合計所得金額が一定金額以下の控除対象扶養親族に該当しない者(特定親族)がいる場合には、一定の金額の控除が受けられます。
・医療費控除の計算誤り
薬局で購入した日用品については、医療費控除の対象になりません。
高額療養費や高額介護合算療養費、出産育児一時金、生命保険会社・損害保険会社からの入院給付金などで補填される金額は、(その給付の目的となった医療費の金額を限度として)支払った医療費の額から差し引きます。
・寄附金控除の適用漏れ(ふるさと納税を行った方等)
確定申告を行う方は、ふるさと納税ワンストップ特例の適用に関する申請が無効となるため、ワンストップ特例の申請をした分も含めて寄附金控除額を計算する必要があります。
〇 税額計算関係
・住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の適用誤り
① 入居した年及びその年の前2年に譲渡所得の課税の特例(3,000万円の特別控除など)を適用しているとき及び入居した年の翌年以後3年以内に入居した住宅及びその敷地以外の一定の資産の譲渡について譲渡所得の課税の特例(3,000万円の特別控除など)を適用しているときは、住宅借入金等特別控除を受けることはできません。
② 住宅取得等資金の贈与の特例を受けている場合には、住宅借入金等特別控除額の計算において、その特例を受けた金額を住宅の購入金額から差し引いて計算します。
・復興特別所得税額の記載漏れ
平成25年分から令和19年分まで、東日本大震災からの復興を図るための施策に必要な財源を確保するため、復興特別所得税(原則として各年分の所得税額の2.1%)を所得税と併せて申告・納付することとされています。
確定申告書の作成に当たっては、「復興特別所得税額」欄の記載漏れのないようご注意ください。
・予定納税額の記載漏れ
税務署から「所得税及び復興特別所得税の予定納税額の通知書」が送付されている場合は、確定申告において予定納税額(第1期分と第2期分の合計額)を申告する必要があります。
公認会計士・税理士 大沢日出夫
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