確定申告で誤りの多い事例
今年も確定申告の時期がやってきました。
所得税の確定申告は、毎年1月から12月までの1年間に生じた所得の金額とそれに対する所得税の額を計算し、源泉徴収された税額等などがある場合に過不足額を清算し納付・還付する手続きです。
令和6年分の確定申告はこの年だけ適用される定額減税があります。
国税庁が確定申告について誤りの多い事例を公表していますので、代表的なものを抜粋します。
〇 所得控除関係
・医療費控除の計算誤り
薬局で購入した日用品については、医療費控除の対象になりません。
高額療養費や高額介護合算療養費、出産育児一時金、生命保険会社・損害保険会社からの入院給付金などで補填される金額は、(その給付の目的となった医療費の金額を限度として)支払った医療費の額から差し引きます。
・寄附金控除の適用漏れ(ふるさと納税を行った方等)
確定申告を行う方は、ふるさと納税ワンストップ特例の適用に関する申請が無効となるため、ワンストップ特例の申請をした分も含めて寄附金控除額を計算する必要があります。
・寡婦控除、ひとり親控除の適用漏れ
寡婦かひとり親に該当する方は寡婦控除又はひとり親控除が受けられます。
配偶者控除及び配偶者特別控除の適用誤り
合計所得金額が1,000万円を超えている方は配偶者控除及び配偶者特別控除を受けることができません。
また、配偶者控除を受ける方(配偶者の合計所得金額が48万円以下の方)は、配偶者特別控除を併せて受けることはできません。
合計所得金額が1,000万円を超えている方で配偶者が同一生計配偶者に該当する場合には、申告書第二表の「配偶者や親族に関する事項」欄に配偶者の氏名等必要事項を記載の上、「同一」に○を記入してください。
・基礎控除の記載漏れ・適用誤り
合計所得金額が2,500万円を超えている方は、基礎控除を受けることができません。
合計所得金額が2,400万円以下の方は、48万円の基礎控除が受けられますので、必ず記入してください。
合計所得金額が2,400万円を超え2,500万円以下の方は、その合計所得金額に応じた控除額を記入してください。
〇 税額計算関係
・住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の適用誤り
① 入居した年及びその年の前2年に譲渡所得の課税の特例(3,000万円の特別控除など)を適用しているとき及び入居した年の翌年以後3年以内に入居した住宅及びその敷地以外の一定の資産の譲渡について譲渡所得の課税の特例(3,000万円の特別控除など)を適用しているときは、住宅借入金等特別控除を受けることはできません。
② 住宅取得等資金の贈与の特例を受けている場合には、住宅借入金等特別控除額の計算において、その特例を受けた金額を住宅の購入金額から差し引いて計算します。
・定額減税の記載漏れ
令和6年分所得税について、定額による所得税額の特別控除の適用を受けることができます。対象となる方は、令和6年分所得税の納税者である居住者で、令和6年分の所得税に係る合計所得金額が1,805万円以下である方です。
・復興特別所得税額の記載漏れ
平成25年分から令和19年分まで、東日本大震災からの復興を図るための施策に必要な財源を確保するため、復興特別所得税(原則として各年分の所得税額の2.1%)を所得税と併せて申告・納付することとされています。
確定申告書の作成に当たっては、「復興特別所得税額」欄の記載漏れのないようご注意ください。
・予定納税額の記載漏れ
税務署から「所得税及び復興特別所得税の予定納税額の通知書」が送付されている場合は、確定申告において予定納税額(第1期分と第2期分の合計額)を申告する必要があります。
公認会計士・税理士 大沢日出夫
https://www.osawakaikei.jp/