士業の森/相続贈与相談センター岩手県支部

Withコロナの時代が到来。飲食店が今できる衛生対策とは?

20.11.02
業種別【飲食業】
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新型コロナウイルス感染症拡大により、営業時間の短縮や外出自粛などで、多くの負担がのしかかった飲食業界。
Go To Eatキャンペーンなどで客足の呼び戻しが期待されている状況だからこそ、『Withコロナ』の時代に合った衛生管理は必須です。
少しでも来客の不安を解消し、売り上げをアップするために、飲食店が今できる衛生対策を解説します。
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『密でない・衛生的な印象』がとにかく大事

まだまだ自粛ムードが漂っている昨今、以前ほどは客足が戻っていない飲食店が多いのではないでしょうか。
そんな状況だからこそ、基本を守って密にならない環境づくりと、衛生管理に取り組むことが重要です。
今の時期に、最低限でもやっておくべき対策としては

・座席数を減らして客と客の距離をあける
・換気を十分に行う
・店内の入り口や手洗い付近で手の消毒ができるよう、消毒ポンプを設置する

などです。

特に時間帯によって混雑する店などでは、これらに取り組んでいないと「あれっ?」と思われてしまうかもしれないので、きちんと実施しましょう。
そのうえで、スタッフの衛生教育を強化したり、取り入れているコロナ対策の内容を、具体的に客に提示したりすると、客を安心させるためのPRにもなります。

客によっては、店側が思っているよりも、コロナ対策に神経質になっている場合もあります。
たとえば、スタッフのマスクが正しく着用されているか、共有スペースの消毒・清掃はきちんと行われているかなどが、ふとした着用ミスや店内の汚れなどを目にした瞬間に、心配につながることもあるのです。

店先に消毒ポンプを置いている飲食店は多いですが、その消毒ポンプ自体が汚れていないか、座席の間隔だけでなく、客の座る向きやテーブルの距離は、コロナ対策として有効なのかなども、しっかり把握しておきましょう。

さらに、店の混雑具合に対して、スタッフの人数が適切かも重要なポイントです。
飲食中の客数が少ないのに、スタッフが店内をうろうろしたり、至近距離で喋ったりしている飲食店は、感染予防対策としてあまり適切ではありません。

これまで特に気にしてこなかった営業スタイルが、客によっては不安材料と捉えられてしまうこともあるのです。


具体的になにをすればいいのか

新型コロナウイルス感染予防について大切なのは、予防のための基礎知識を経営者が身につけ、従業員にも細かく伝えておくことです。
できる対策としては、

・発熱や体調不良を感じる場合は出勤しないよう周知する
・出勤したスタッフに対して検温や体調の報告を義務付ける

などがあります。

また、換気が悪く、密閉空間となりやすい狭い店舗には、換気設備の導入も必要です。
暑さ寒さの厳しい季節には、来客数が少ない時間帯には窓やドアを解放していても、徐々に客が入り始めると空調の効きが気になり、開口部を閉めたくなってしまうこともあります。
サービスとしての室温管理も大切ですが、やはり『密』になってしまうのは避けたいもの。
そこで効果が高いのが、サーキュレーターやシーリングファンです。
うまく配置すれば、かなり冷暖房の効率があがることが知られています。
エアコンを効率よく使いながら、しっかり換気もするために、購入を検討してもよいかもしれません。

また、なるべく接触の回数を少なくする取り組みもあります。
たとえば、会計をペーパーレスやキャッシュレス対応にすることで、スタッフが硬貨や紙幣についてくるウイルスに触る回数を減らし、感染リスクを低減している店も増えました。
ある飲食店では、テーブルに置いていたメニュー表を廃止し、独自の『電子メニュー』を設置しました。
これは、客が自分のスマホやタブレットなどでQRコードを読み取るだけで、アプリのインストールなしで、店のメニューが見られるという無料サービスです。
客はメニュー表の冊子を通して、間接的に大多数の人と接触してしまう危険が避けられるので、より安心して飲食を楽しめます。

おいしいものを食べに行くのは、生活の楽しみの一つ。
それなのに『感染が怖くて外食できない』という人は多くいます。
衛生面にしっかり配慮しているとアピールできれば、客足を呼び戻すきっかけになるかもしれません。


※本記事の記載内容は、2020年11月現在の法令・情報等に基づいています。