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平成29年度税制改正ポイントの概要を理解しよう

16.12.27
ビジネス【税務・会計】
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2016年12月に「平成29年度税制改正の大網」が発表されました。
今回の大網の大きなテーマとしては、安部内閣が掲げる「一億活躍社会の実現」ですが、その要は「働き方改革」と「イノベーション」の両輪です。

今回は、平成29年度税制改正のうち、個人の所得課税と、法人課税のうち中小企業にかかわる部分について、かいつまんでお伝えいたします。
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<個人所得課税>

・配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し
「配偶者控除」については、廃止を含めさまざまに議論されてきましたが、所得控除額38万円の適用は、現在の給与収入金額103万円以下から150万円以下に引き上げられました。
平成30年1月に再度見直しが予定されています。
また、控除対象が増えて税収が減ることを避けるため、世帯主の「所得制限」が導入されました。
給与収入金額1,120万円超えから段階的に控除額が低減し、1,220万円を超えると対象から外されます。高額収入世帯にとっては増税となります。

・積立NISAの創設
現行NISAよりも非課税で長く投資できる「積立NISA」が創設されました。開始は2018年1月からの予定です。年間非課税枠40万円、非課税で保有できる期間は購入時から最大20年間で、現行NISAの5年から大幅に延長されました。2018~2037年の20年間は新規で投資を行うことができます。

<法人課税>
・中小企業者等の法人税率の特例の延長
中小企業等に係る法人税の軽減税率(租税特別措置15%)については、年800万円以下の課税所得金額を有するすべての中小事業者等が対象となっています。適用期限が2年間延長し、平成31年3月31日以前に事業年度が開始する企業まで対象となりました。

・所得拡大促進税制の見直し
今回の税制改正で、平均給与等支給額が前年度比2%以上増加した場合の、中小企業の税額控除の拡充が決まりました。今までは大企業、中小企業ともに雇用者給与等支給増加額の10%でしたが、中小企業については22%に増加します。賃上げを検討している中小企業には朗報です。

・中小企業経営強化税制の創設
中小企業の稼ぐ力を向上させる取り組みで、*「経営力向上計画の認定」を受けた青色申告書を提出する中小企業者等は、「即時償却」と、取得価額の7%の「税額控除」(特定中小企業者等は取得価額の10%の税額控除)のいずれかを選択できるという優遇措置です。税額控除限度額は法人税額の20%で、控除限度超過額は1年間繰越が可能です。

*「経営力向上計画の認定」についての詳細は、中小企業庁のHPをご確認ください。
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/

<まとめ>
今回の税制改正が実施されれば、国・地方を合わせて421億円の減税になると言われています。これまで別々だった優遇措置税制が統合されたイメージですが、まだ決まっていない部分もあります。ご不明な点については、専門家におたずねください。



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