グッドブリッジ税理士法人

常識の殻を打ち破る

15.09.30
所長の一言
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所長の大橋よりその時々の話題をお届けするコーナーです。

今回のテーマは、「常識の殻を打ち破る」です。みなさんは、過去の常識にとらわれていることはありませんか。その殻を今打ち破り次の目標に向かって歩んでみてはいかがでしょうか。

是非、ご一読下さい。

(写真は、来月結婚式を挙げる磯との2ショットです)

糖質OFFダイエット ~常識の違い~

 

 お恥ずかしいことではあるが、先日過去最高のウェイトに達してしまった。仕事柄、運動不足や外食が多いなどの要因はあるかもしれないが、日頃のコントロールを少し怠ると即座にウェイトに反映されてしまうのはやはり加齢のせいなのだろうかと、受け身な姿勢ではいけないと思っていたところ、コンビニで皆さんご存知の「TAZAN」に『糖質OFF』の文字!これ幸いと早速読み始めたのだが、昔と今ではどうやらダイエットの仕方も違うようだ。“カロリー制限食は20世紀までの古い栄養学の常識。21世紀の栄養学に基づいたダイエット新常識は糖質オフです”という私にとっては衝撃的な内容が掲載されていた。どうやら、はやりのライザップもこの糖質オフをベースとしているらしい。この糖質オフダイエットとは、糖質の摂取を可能な限り減らし、タンパク質と脂質をバランスよく食べるというもので、ご飯などの炭水化物(糖質)を控えて、お肉や魚、野菜などをしっかり食べるというものだ。私もつい先日から挑戦し始めたばかりだが、結果はいかに…

 

 さて、科学の進歩のせいなのだろうか、ダイエットの方法でも昔の常識と今の常識には随分隔たりがあるように、経営の世界にも知られざる常識の変化が起きている。「世界の経営学者はいま何を考えているのか」という著書は、世界の経営学のフロンティアで、どのような研究がされているのかを紹介している。

 

 

ポーターの「競争優位の戦略」は通用しない

~積極的な競争行動を起こす~

 

 皆さんはポーターの「競争優位の戦略」という著書を知っているだろうか?とても厚い本で私は読むのを途中で挫折した経験がある。その内容を簡単に説明すると、競合他社と異なるユニークな商品やサービスを提供することができれば、顧客のロイヤリティは高まるし、それだけライバルとの直接競争を避けることができ、持続的に高い業績が上げられるというものだ。つまり他者との差別化を図ることが企業の永続的な繁栄につながるというものである。

 この考え方を知ってかどうか、企業は、他社と違ったことを提供しようといろいろなアイディアをひねり出そうと懸命であり、これはどの経営者も考える定石であるといえる。しかし、現在の競争戦略の研究では、このポーターを超える新しい事実が検証されている。新しい分析においては、“競争優位は持続的でなくなってきている”。近年においては企業の間の競争は激化してきており、競争優位を持続できる企業は全体のわずか2~5%に過ぎないそうだ。つまりいくら革新的なアイディアを生み出したとしても、その競争優位の効果は永続的には続かない。      

 では、こうした時代においてはどのような戦略が効果的なのか。現在の競争優位は持続的でなく、一時的であり、その「一時的な競争優位」を連鎖していくように獲得していくことが、現代企業には求められる。つまり、今の時代に成功している企業は、競争優位という小さな波を次から次へピョンピョン乗り移っていくような経営をしている。そして、より積極的な競争行動をとる企業のほうが高い業績を維持できる。競争行動とは商品の販促活動を行ったり、商品のモデルチェンジをしたりというライバルや消費者の目に見えるような「動き」をいう。つまり、より多くの競争行動を行う企業や、長期間にわたる競争行動をしかける企業がその後のシェアを獲得できるというのが現在の経営的な強者の考え方なのである。であるならば、経営者は他社との大きな差別化を生み出すことに心血を注ぐよりも、小さなより多くの競争行動(広告やセミナー、新商品投入など)を取ることこそが業績アップへの可能性は高くなる。

 

 ダイエットも経営も時代によって何が効果的であるかは、これほどまでに大きな方法の違いがあり、古い考えのままに行動をしていては成功の可能性は低い。過去の常識の殻を打ち破り、現代の常識を学ぶことの大事さが身に染みた次第である。さて、現代風ダイエットの結果はお会いしたときにご確認ください。