経営者が選ばれる時代
所長の大橋よりその時々の話題をお届けするコーナーです。
今回のテーマは、働きたいと思わせる会社についてです。女性の社会進出によって企業の雇用形態も少しづつ変化を遂げています。どのような会社が今後選ばれていくのか・・・
是非、ご一読下さい。
写真は、今月披露宴を行った磯の結婚式での一コマです。
経営者が選ばれる時代
少子高齢化が叫ばれ、私が年を取った頃にはどんな時代になっているのだとうかと思うことは多いです。私は夫婦に子供一人なので、子供が同じような境遇の一人っ子と結婚した場合には、若夫婦2人で4人の親を支えることになり、さぞ不自由なことだろうと想像してしまいます。しかも、支える側の子供のその頃の労働環境はどうなるのだろうと考えるとまた頭が痛いです。あまり先の取り越し苦労は何の役にも立たないだろうと思いつつ、将来を見据えることも仕事だろうとあれやこれや考えてしまうのは経営者だからなのでしょうか。
少子高齢化の影響は、今後の労働人口の減少につながり、今後企業にとって「人」の確保が難しくなっていくのは間違いがないでしょう。ある人口激減時代の勉強会では、この沼津地域における労働人口は20年間で約40%減ると予想されていました。そうした労働人口の減少という時代の中、草食系と呼ばれる男子が多くなっていくことも確かで、今後期待をされるのが『女性の活躍』であります。女性をマネジメントし、定着化のための組織づくり、環境整備をどうしていくのかが重要な課題となるのです。
女性を積極的に採用するとした場合の特徴について少し考えてみたいと思います。①結婚による移動や出産の為に、安定した組織作りが難しいということがあげられます。当然、採用・教育・定着化の問題を抱えることになります。②女性は多様化した働き方と求める人が多いため企業側の制度構築や環境整備が求められます。③女性は調和を重んじる故に、仕事中心の男性的な考えは通用しません。など…最近は女性中心の職場も増えつつあり、女性のもつ活気を感じる例も少なくないが、まだまだ女性の働きやすい環境の整備には相当の配慮と努力が必要とされます。経営者にとっては、採用多難の時代の到来を前に、女性の活力を生かす経営を模索する時期に来ているのかもしれません。
米カルフォルニア州シリコンバレーにあるアップル本社では、人種や出身学校、国籍などにこだわらず、全世界から優秀な人材を集めています。その結果、シリコンバレー・クパチーノ市にはインドをはじめアジア各地からたくさんの人たちがやってくるようになり、現地の公立小学校は優秀さにおいて全米№1の格付けを得ています。何と全生徒の97%はインドなどのアジア系の生徒だといいます。優秀な人材はより良い労働環境を求めて世界を駆け巡っているようです。優秀な人材を引き付けることのできる企業はより飛躍を遂げる可能性を秘めるということなのでしょう。
人材難の時代においては、彼ら働き手によって『経営者が選ばれる時代』となります。どうしたら女性の活躍できる職場を作ることができるのか、どうしたら優秀な人材を引き付けることができるのか。経営者は、企業の永続的な発展の大切な源泉は『人』であることを再認識し、人が心から“働きたい”と思える会社作りをしなければならないと思います。今の会社が、人が働きたいと思えるような存在だろうかと考えると、経営者としてまだまだ恥ずかしいばかりです。