グッドブリッジ税理士法人

2014年の抱負 「共に」

14.01.21
所長の一言
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 所長の大橋よりその時々の話題をお届けするコーナーです。

2014年、皆様はどのような思いで迎えられましたでしょうか。

今年最初にお届けするメッセージは「共に」です。

「ひとりでは何もできない」「まわりのお蔭で生かされている」・・・ありがちかもしれませんが、真にその通りだと思います。企業も、企業で働くひとりひとりもそれぞれが「共に」歩む1年であったなら、2014年は素晴らしい1年になるのではないでしょうか。

 

是非、ご一読ください。

              2014年の抱負 ~共に~ 

 

 

 新年あけましておめでとうございます。早いもので1月も下旬にさしかかりました。大寒もすぎ、これから暖かい日がやってくると思うと少し気も和みます。しかし私どもの業務は確定申告に向けこれからが本番、暖かい陽気の力を味方につけて頑張りたいと思います。

 

 

どうなる2014年 

 春に消費税の税率アップを控え、2014年の景気はどうなるのかというところが非常に気になります。お正月に『竹中平蔵×田原総一郎の2014年の日本経済はどうなるのか』という内容の対談の本を読みました。

 アベノミクス第一の矢の積極的な金融緩和については、株価の上昇や円安との結果から高く評価しています。今後も金融緩和は継続され、今までのデフレ経済がインフレ経済へと転換していくだろうと解説しています。インフレになると当然に物の価値が上がることになり、一方でお金の価値が下がっていきます。今まではお金を持っている人は何もしませんでしたが、インフレが進むとなれば何かしらの投資にお金が向かい資金の循環が起こります。

 第二の矢の財政政策についてですが、前半の国土強靭化などの公共投資による財政拡大政策、後半の財政再建とに分け論じています。消費税の増税についても増税額は8兆円になるものの5兆円の景気刺激策が準備されており、経済に対する負のインパクトは弱いのではと推測しています。

 そして第三の矢の成長戦略についてですが、成長戦略に打ち出の小槌はない、とその道のりは長く険しいとした上で、「規制緩和」と「競争」をキーワードにあげています。亀井さんのモラトリアムにより、企業の新陳代謝が悪くなっていると指摘し、良いものが入ってきて、悪いものが出ていくことが必要、現在は収益性のないまるでゾンビのような企業も居座っていることのできる社会になってしまい、銀行はそういう会社にはお金が貸せないからお金の循環ができず、全体が滞っていっていると指摘しています。

 また医療、薬、農業などの規制では既得権をもった企業が保身のために抵抗勢力となりその規制改革を阻んでおり、こうした国民になんのメリットもない規制を撤廃し、産業として競争をしていくべきだと論じています。

 そして2020年の東京オリンピックを「第四の矢」と位置づけ、これが起爆剤となり世界標準とかけ離れた規制が撤廃されていき7年間の景気拡大もあり得ると結んでいます。

 

 これまで中小企業はモラトリアムや雇用調整助成金などの政策により保護をされてきた経過がありますが、今後は残るべきものは残り、去るべきものは去るといった社会となっていくでしょう。資金調達などもこれまでもどうにかなったからこれからもどうにかなるという発想は危険です。規制の壁がなくなると既得権者には厳しい競争が待ち構えています。そうした中で企業が生き残っていくためにも、本質的な強さを身に着けなければなりません。しかし志の高い経営者にはチャンスです。インフレ、規制緩和そして東京オリンピックなどの刺激による変化点にこそビジネスチャンスがあるのではないでしょうか。

 

 

共創視点 

 「シャープは、独創はできた。だが、共創は下手だった」シャープ元副社長の佐々木氏の言葉です。シャープの栄華が続かなかった理由のひとつとして「共創しなかったこと」を上げています。シャープは液晶テレビ生産を自前で垂直統合、液晶ノウハウをブラックボックス化し独自性によるシェア拡大を狙いました。これに対し、サムスン電子など韓国勢は液晶パネルを自社のテレビのほか他社にも広く供給する水平分業により生産量を増やし、低価格化を追求しました。前者は独創、後者は共創です。自前主義に固執すれば利益も大きいかもしれませんがリスクもまた一社で抱え込むことになります。「共創」の視点を持つことで利益は薄くなるかもしれませんが、様々な融合と化学反応で大きなムーブメントを起こすことができるのだと思います。

 

 私の今年のテーマは『共に』です。人ひとりでは何もできません。家族ともスタッフともお客様とも、巡り合うすべての方々とお互いに良いところを尊重し、弱いところを補い合い『共に』大きく成長していきたいと思います。本年もよろしくお願いいたします。