グッドブリッジ税理士法人

2012年を振り返り

12.12.18
所長の一言
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 2012年1月から所長の大橋より、その時々の話題をお届けするコーナーです。   

厳しい経済状況が続き、来るべき時代をどう予測すべきなのか本当に難しい判断を迫られる昨今です。経営者をはじめとする読者の方々に、この難局を乗り切るヒントとなるような話題がお伝えできればと思います。

是非ご一読下さい。

 今年もいよいよ残りわずかとなりました。未曾有の災害に見舞われた2011年の復興が進むと思われた2012年でしたが、欧州危機や尖閣諸島問題そして国内メーカーの総崩れなど、経済面での更なる災害に襲われ、これでもかというような試練を与えられた一年だった気がします。毎年12月のこの時期になると今年一年乗り切ってこれたことに対する感謝とともに、来年はどんな年になるのか、その中でどう乗り切っていこうかと考えさせられます。

 

 2012年の初頭に“強い意志”という個人としての目標を立て、目標に対して強い意志で取り組むための環境作りとして①強靭な体力を作ること②本物に触れること③劣後順位(やる必要性のないことをやめること)を副題として掲げました。一年を振り返り、一番取り組めなかったことは③の劣後順位だったと思います。ちょうど今年のはじめにドラッカーの「過去ではなく未来に、問題ではなく機会に目を向けるべきだ」という言葉を借りて、日々起こる問題に対処をするだけで時間が過ぎ去ってしまっている現状を今一度見直さなければいけないと書いたにもかかわらずこのテーマに取り組めなかったことはとても残念です。

 

 何を止めるべきなのかをしっかり認識していなかったことと、止めるために具体的に何をすべきかを決めていなかったことが原因だとは思いますが、新しいことを始めるのはたやすくても、過去からの出来事に決別するのはそうは簡単ではないということの象徴でもあります。経営においても過去の経験の延長線上に将来を描けない現在において、過去との決別は重大な課題です。来年への課題として持ち越したいと思っています。

 

【意志力を科学する】

 スタンフォード大学の生涯教育プログラムで指折りの人気講座に“人生を変える授業=意志力の科学”という講座があり、その著書を紹介したいと思います。目標を達成できない最大の原因として誰もが掲げるのが「意志の弱さ」です。私たちはつい意志力というと「意思のあるところに道は開ける」などの精神論に陥りがちですが、“私たちがなぜ誘惑に負けてしまうのか”“どうしたら誘惑に打ち勝つ強さを身につけられるのか”を科学的に解き明かし、「意志力を鍛えるための最適な方法」を紹介しています。

 

①5分で脳の力を最大限に引き出す“瞑想”

 瞑想は脳を鍛え、意志力を強化するのに役立ちます。瞑想によりストレスは減少し、気が散るような内的な心配事や外的な誘惑に惑わされないようになるようです。具体的には動かずにじっと座り目を閉じて、呼吸をしているときだけの感覚に集中します。瞑想をした日はしなかった日に比べ格段に集中力が高まるそうです。

 

②グリーンエクササイズで意志力を満タンにする。

 屋外の自然に触れられるところであれば何でもかまいません。外に出て新鮮な空気を吸い、簡単なストレッチをするだけで確実に意志力は高まるそうです。

 

③「明日も同じ行動をする」と考える

 私達は“今日はジムをサボるけれど、明日は絶対に行こう”などと、明日は今日と違う選択ができるに違いないと思うのですがそうはいきません。「あとで挽回できる」と思ってしまうと自分に甘い選択をしても気が咎めなくなってしまいます。そんな自分を自覚することで意志力が高まります。

 

④自分の意志力のチャレンジをみんなに宣言する。

 誰かが誘惑に負けるのを見ると、私たちの脳はその誘惑に反応をしてしまいます。“一日の始まりに数分間自分の目標について改めて考える”ことで他の人たちの意志力の失敗への感染予防ができ、またみんなに宣言することによるモチベーションの向上により意志力が高まります。

 

 私達ひとりひとりの人間のなかには、目先の快楽に走ろうとする自己と、もっと大事な目標を忘れない自己が存在します。私達は生まれつき誘惑されやすくできていながら一方でそれに抵抗する力をもっています。今年の失敗を謙虚に受け入れ、2013年も新たな挑戦をしていきたいと思います。また来年も宜しくお願い致します。