梅雨時で気分が晴れない時に・・・
所長の大橋より、その時々の話題をお届けするコーナーです。
いよいよ季節は夏、本格的な夏の到来が待たれますが、今年の梅雨は長くなりそうですね。気温の変動も激しく、体調を崩されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今月はそんな時に役立つ、自律神経についての話題をお届けします。
これからの暑い季節を乗り切るヒントにされてみてはいかがでしょうか。
是非ご一読ください。
梅雨時で気分が晴れないときに‥
繁忙期を過ぎ、少し落ち着いた日常を迎えつつある今日この頃ですが、相変わらず私たちを取り巻く環境は先行きが見えません。アベノミクスという名のもとで様々な変化が起こるのだろうと身構えてしまうものの、果たして我々の身にどのような影響がでるのかを予見することの難しさを実感させられます。
私の父の頃からのお付き合いで、かれこれ30年以上お付き合いをさせて頂いている社長さんから、「先生、副交感神経を高めないといけませんよ。」とのアドバイスを頂きました。その社長さんは、『仕事をしているときが一番調子がいい』と70歳を過ぎ未だ現役にこだわり、バリバリとお仕事を続けられています。もちろん仕事を取り巻く状況の厳しさは他の中小企業の皆様と変わりはないのですが、倹約を心がけながらいつも奥様と仲むつまじく過ごされている姿勢に感心させられます。先日、下田の須崎に行ってきたお話しをしてくださったのですが、『とても景観の素敵な場所でそこに行くと心が洗われまた仕事に前向きに向かい合える』と、私にも是非家族で行ってきたらいいとすすめてくださいました。
「副交感神経を高める???」その社長さんのストレス社会を生き抜く“術”を会得しようと、早速、社長さんからご紹介いただいた順天堂大学医学部教授の中村弘幸氏の書を手に入れてみました。
自律神経を整えて乱れた心を立て直す
私もそうですが、皆さんも調子の良いときや悪いとき、すべてがうまくいくときや何をやってもうまくいかないときがあるのではないでしょうか。実はそのカギを握っているのが“自立神経”で、内臓を動かし、血液を作り、血管の収縮を管理するなど、意思とは無関係に体の働きを司っています。この自律神経さえ整っていれば、私たちの体はどんどん美しく健康的に変化をしていくといいます。イライラすることがなくなり、気分の落ち込みが改善され、脳の働きがよくなり、仕事や勉強のパフォーマンスが向上するなんて魔法のようですよね。
この「自律神経」は「交感神経」と「副交感神経」という2種類の神経から構成されています。車に例えると交感神経がアクセルで副交感神経がブレーキです。交感神経の働きが上がると、体はアクティブな状態になり、血管がキュッと収縮し、血圧が上昇し、気持ちも高揚してアグレッシブな方向に向かいます。一方、副交感神経の働きが高まると、体はリラックスし血管は緩み、血圧が低下、気持ちも穏やかにゆったり落ち着いた方向に向かいます。トップアスリートなどの計測の結果、この交感神経と副交感神経の最高のバランスは“1.2 : 1”で、ハイパフォーマンスが発揮できるといいます。
この自律神経のバランスを崩す最大の敵がいわずと知れた「ストレス」です。現代社会においてストレスを感じずに生きるというのは至難の業。現代人は自律神経のバランスが乱れた人、「交感神経優位」の人が圧倒的多数を占めており、これが万病の元となり、様々なつまずきや不幸の原因にもなっているようです。
副交感神経を高めることだけをやる
自律神経を整える、といってもピンとこない人が多いでしょう。ポイントは「副交感神経を高めること」にあります。副交感神経を高めるための方法をいつくかご紹介しましょう。
①水をこまめに飲む
②忙しい時にゆっくりとした動きを取り入れる
③吸った分の二倍の時間をかけてゆっくりと息を吐く
④リラックスできる音楽を聴く
本書には書いてありませんでしたが、時間に余裕を持って行動したり、ウィークエンドなどに散歩をしたり、家族と団欒をしたりすること等でもリラックスモードに入れるのではないでしょうか。意識して「副交感神経」を高めることが大切なのでしょう。
ちなみのこの書籍には④の自律神経を整える音楽が添付されていまして、事務所で残業時間に流したところ、若いスタッフから“眠くなってしまうので止めて下さい”との意見が・・・TPOを考えて使い分ける必要があるようです(笑)
サッカー日本代表の長谷部選手の著書にも、’’一日の終わりに必ず瞑想をして「心を整える」’’との話が載っていました。強い意志をもって挑まなければならない現代において、そのベースとなる自律神経を整え、更なる戦いに挑んでいきたいと思います。
参考文献・・・2013年 世界文化社刊行
中村弘幸 著 『自律神経を整える。ストレスに勝つ!』