グッドブリッジ税理士法人

時間の使い方

12.03.22
所長の一言
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2012年1月から所長の大橋より、その時々の話題をお届けするコーナーです。

厳しい経済状況が続き、来るべき時代をどう予測すべきなのか本当に難しい判断を迫られる昨今です。経営者をはじめとする読者の方々に、この難局を乗り切るヒントとなるような話題がお伝えできればと思います。

是非ご一読下さい。

確定申告の繁忙期をすぎ、ふと机から顔を上げると目に映るのはすっかり春の景色で、時の経過の早さにびっくりするばかりです。

 

“時間”といえばピーター・F・ドラッカーが次のように述べています。

「“時間”の供給は硬直的である。需要があっても供給は増えない。・・・成果をあげる人たちは“時間”が最大の制約であることを知っている。」

 まさに光陰矢のごとしで、しかも過ぎ去った“時間”は決して戻りません。したがって、“時間”をマネジメントすることは成果をあげるための基礎をなすものであり、そのためには、先ず、自分の“時間”がどこに消えているのかを知らなければならないといいます。

 

成果をあげるための基礎となる、時間をマネジメントするポイントは三つあるそうです。

 

(1)まず、時間を何に使っているのかを記録し、時間の使い方を診断する。

(2)行う必要のない仕事を見つけて捨てる。

(3)空いた時間をまとめて、重要なことに集中する。

 

「“時間”の使い方を計画する」という発想は、実に妙案です。

為すべき業務からスタートすると、間違いなく、緊急性の高い、目先の業務への対応に追われるような計画になってしまい、不足分を残業で補うことになりますし、事実そのようなケースが多い気がします。

 

 しかし、“時間”からスタートすると、確かに視点が変わります。“時間”という大切な経営資源を何に使うべきかという考えが浮かんできますし、先ず、今なすべき重要なことは何なのか。つまり、緊急性よりも重要性へ視点が変わってくるから不思議です。

 

 重要性の高い領域の“時間”を先ず確保する。これは、戦略的な思考と行動を求められる立場のあるものにとっては“時間”マネジメントの鉄則です。そうでないと、日常業務との戦いに敗れ、自己革新は夢のまた夢になってしまいます。

 

 円高が一息ついたとはいえ、国内の先行きの見通しは厳しさを増すばかりです。この時代においては、経営者のみならずスタッフ一人一人の努力が欠かせません。先ずは“時間”マネジメントで時間の棚卸をし-特に不必要な業務、付き合いなどはこの年度末のタイミングで見直しをしたいものです-今ある“時間”という経営資源をどこに振り向けるべきなのか再考しながら、新年度の事業計画を練ってはいかがでしょうか?

 

 私共の仕事もホッとするのも束の間、3月決算の法人の申告業務が始まり今年二番目の繁忙期を迎えます。上手に“時間”をマネジメントしながらお客様に価値ある仕事を提供していけるようスタッフ一同自己研鑽に励みたいと思います。