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『マイナ保険証』をスマホで利用してもっと便利に!

26.01.06
業種別【医業】
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2025年9月19日より、マイナ保険証がスマートフォン(以下、スマホ)でも利用できるようになりました。
これは、健康保険証としての利用登録を済ませたマイナンバーカードの機能をスマホに追加することで、カードを取り出さずにスマホをかざして医療機関や薬局で受付や本人確認ができる仕組みです。
スマホ版マイナ保険証の導入により、患者にとっての利便性向上はもちろん、医療機関側にとっても受付・確認業務のさらなる円滑化を図ることになります。
今回は、スマホ版マイナ保険証の導入準備と運用について解説します。

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スマホをマイナ保険証として利用する仕組み

健康保険証としての利用登録が済んでいるマイナンバーカードの機能を、スマホのICチップ内に「電子証明書」として登録することで、スマホをマイナ保険証として利用することができるようになりました。
事前の作業としては、マイナポータルアプリからスマホにマイナンバーカードの健康保険証機能を追加登録します。
対応環境はAndroidではAndroid11以上のバージョン、iPhoneではiOS18.5以上となっています。

設定が完了すれば、医療機関を受診する際にマイナンバーカードを常に持ち歩く必要がなくなります。
窓口では、受付に設置された顔認証付きカードリーダーを操作し、本人認証を行なった後、スマホを汎用カードリーダーにかざすことで、受付が完了します。

ここで重要なのは、スマホに機能を移したからといって、従来のプラスチック製マイナンバーカードが使えなくなるわけではないという点です。
カード自体も引き続き有効であり、患者は状況に合わせて「スマホ」と「カード」のどちらでも使用することが可能です。

スマホ利用のために医療機関が行う準備

マイナ保険証のスマホ利用に対応するために、医療機関側で行う準備は、まず「汎用カードリーダー」の導入です。
現在、多くの医療機関で運用されている「顔認証付きカードリーダー」は、マイナンバーカードの読み取りに利用できますが、一部の旧型機種や設置環境によってはスマホの読み取りに不向きな場合があります。
そのため、スマホをスムーズにかざせる専用の汎用カードリーダーの設置が推奨されています。

機器の導入については、専用のECサイトが開設されており、医療機関向けクーポンを利用することで、実質的な負担を抑えて購入することが可能です。
具体的には、購入費用の2分の1が補助され(上限7,000円)、診療所や薬局であれば1台、病院であれば3台までが補助の対象となります。
ただし、この補助を利用できる期限は2026年1月31日までと決まっているため、早めに手続きを行いましょう。

汎用カードリーダーを導入する際には、大規模なシステム改修や既存の顔認証付きカードリーダーの買い替えなどは不要です。
新しく購入したリーダーを既存のオンライン資格確認端末(PC)にUSBなどで接続し、簡単な設定を行うだけで準備を済ませることができます。

機器が揃ったら、続いて運用面での準備を行いましょう。
患者が来院した際、どこにスマホをかざせばよいのか迷ってしまうと、受付スタッフが説明に追われることになり、業務効率が低下してしまいます。
そのため既存の顔認証付きカードリーダーのすぐ脇など、患者から見て自然な位置に汎用カードリーダーを配置することをおすすめします。

あわせて、厚生労働省から配布される「スマホをかざす位置を示すステッカー」を活用し、読み取り部分を明示することが推奨されています。
また、クリニックの入り口や受付カウンターに「スマホ対応施設」であることを示すポスターやステッカーを掲示しておくことも大切です。

さらに、ハード面が整ったら、患者への周知も忘れないようにしましょう。
院内の掲示板やホームページ、あるいは再診予約の画面などを通じて、「当院ではスマホで受付ができます」というメッセージを積極的に発信することが大切です。

特に若い世代やビジネス層にとって、財布を出さずにスマホだけで会計や受付が済むことは、医療機関を選ぶうえでの判断材料になります。
高齢者であってもスマホの操作に慣れている層は増えており、紛失のリスクがあるカードを持ち歩かなくて済む利点は大きな付加価値になります。
医療機関側から「便利になりますよ」と一言添えるだけで、患者のデジタル移行を後押しでき、結果として窓口でのカードの置き忘れといったトラブル削減にもつながります。

マイナ保険証のスマホ利用は患者の利便性を高めると同時に、医療機関にとっては、対面でのケアに集中できる環境をつくる一助となり、さらに「選ばれるクリニック」としての姿勢を打ち出す絶好の機会となります。
まずは補助金活用や、窓口での機材配置の見直しなどから、検討を始めてみてはいかがでしょうか。


※本記事の記載内容は、2026年1月現在の法令・情報等に基づいています。