FRONTIER PARTNER GROUP

『YMYL』はどういう意味? SEO対策として心がけたいこと

25.10.07
ビジネス【マーケティング】
dummy

ユーザーはインターネット上で情報を探す際、関連するキーワードを入力し、検索結果に表示される情報を参考にします。
しかし、その情報がもし間違っていたら、インターネット上の情報は信頼できないことになります。
特に、健康やお金、法律など、重要な分野の情報に誤りがあった場合、取り返しのつかない事態を招く可能性もあります。
そこで、Googleは重要なジャンルのコンテンツを「YMYL」と位置づけ、その評価基準を厳格にしました。
YMYLの概要と、YMYL領域で上位表示を目指すために必要なSEO対策について、解説します。

dummy

ユーザーの生活を守るために生まれた「YMYL」

インターネットの普及と共に、誰もが自由に情報を発信できるようになりました。
しかし、インターネット上には根拠のない情報や、不正確な情報もあふれています。

健康や医療、金融、法律といった分野では、誤った情報が人々の生活や人生に直接的な悪影響を及ぼすリスクがあります。
そのため、Googleは、ユーザーがこれらの重要な情報を検索した際、信頼できる情報源から提供された専門性の高いコンテンツを優先的に表示する仕組みを構築しました。
これがGoogleの検索における「品質評価ガイドライン」と呼ばれるものです。
このガイドラインのなかで「YMYL(Your Money or Your Life)」という概念が定義されました。
「Your Money or Your Life」は直訳すると「あなたのお金、またはあなたの人生」という意味です。

Googleが定義した「YMYL」の対象となるジャンルは、医療や健康に関する情報(病気の症状、治療法、薬の効果など)、金融に関する情報(投資、資産運用、保険、ローンなど)、法律に関する情報(相続、離婚、税金など)といったものがあります。
ほかにも、公的機関の情報や、個人の安全に影響を与えるような情報(車の運転方法、災害時の対応など)も含まれます。

これらの分野では、情報発信者の信頼性や専門性が何よりも重要となります。
どのような資格や経歴を持っている人が、どのような根拠に基づいて情報を発信しているのか、という点が厳しく評価されます。

YMYL領域で上位表示されるために必要な「E-A-T」

インターネット上では、個人はもちろん、多くの企業がYMYLの分野で情報を発信しています。
YMYL領域で上位表示を目指すためには、通常のSEO対策に加えて、「E-A-T」を高めるための施策が欠かせません。
E-A-Tとは、「Expertise(専門性)」、「Authoritativeness(権威性)」、「Trustworthiness(信頼性)」の頭文字を取ったものです。

このE-A-Tを高めるためには、そのコンテンツにおいて、各分野の専門家が執筆、または監修することが効果的です。
たとえば、医療に関する記事であれば医師や薬剤師、法律に関する記事であれば弁護士が関与することで、情報の信頼性が飛躍的に向上します。
逆に、専門家が執筆・監修していない情報は、裏付けのない情報となり、評価が低くなるので注意が必要です。

ただし、専門家の執筆であっても、主張には必ず根拠が必要です。
特定の研究結果や統計データ、公的機関の発表などを引用する場合は、必ずその情報源を明記するようにしましょう。
これにより、情報の信頼性が高まるだけでなく、ユーザー自身が情報源を確認できるため、安心してコンテンツを読んでもらうことができます。

また、Googleは、コンテンツを誰が運営しているのか、どのような目的で運営されているのかを重視します。
そのため、企業や個人のサイトであっても、運営元情報や責任者情報を明確にすることがYMYL対策の基本となります。
具体的には、会社概要、運営者情報、プライバシーポリシー、お問い合わせフォームなどをサイト内に設置することが求められます。
これらの情報が抜けていると、ユーザーへの信頼性を欠くことになり、Googleからの評価が低くなる可能性があります。
特に、eコマースサイトであれば、特定商取引法に基づく表記を正確に記載することが必須となります。

さらに、専門性や信頼性だけでなく、ユーザーの知りたいことに徹底的に応えるという視点も忘れてはいけません。
検索意図を深く理解し、ユーザーが抱えている疑問や悩みを解決できるような網羅性の高いコンテンツを作成することが重要です。
近年は、E-A-Tに、「Experience(経験)」を加えて、「E-E-A-T」と呼ぶこともあります。
ユーザーの疑問や悩みに応えるような体験や経験がコンテンツに含まれていると、評価が上がる傾向にあります。

YMYL領域で上位表示を目指すためには、テクニックとしてのSEO対策ではなく、ユーザーファーストなコンテンツ作りが重要になります。
GoogleがYMYLを重視するのは、ユーザーの生活や人生を守るためだからです。

ユーザーからの信頼を積み重ね、長期的にサイトの価値を高めていくことが、YMYL領域で上位表示される近道です。
自社のコンテンツがYMYL領域に該当しているのであれば、信頼できる情報発信元として評価されるための取り組みを進めていきましょう。


※本記事の記載内容は、2025年10月現在の法令・情報等に基づいています。