社会保険労務士法人レイナアラ

マーケティングの常識を変える!? VTuberの活用ガイド

20.02.25
ビジネス【マーケティング】
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近年、大きな盛り上がりを見せているのが、CGで描かれたキャラクターの動画配信者であるバーチャルYouTuber(VTuber)です。 
YouTuberにも引けを取らない人気を誇っており、なかには、このVTuberを自社のマーケティング戦略に活用しようと動き出している企業も増えています。 
今回は、企業のマーケティング活動とも親和性の高いVTuberの取り扱い方などについて、説明していきます。
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企業がVTuberを活用するメリットとは?

VTuberは画面上ではCGのキャラクターですが、実在する声優などが声を担当し、モーションキャプチャーなどで人物の動きを反映させているのが特徴です。
人気YouTuberに負けない企画力のほか、あたかも実際に存在するかのようなリアル感や臨場感がVTuberの人気を後押ししています。

現在、人気YouTuberをインフルエンサーとして起用し、商品のPRやタイアップ企画を行っている企業は少なくありません。
これを受けて、VTuberをマーケティングに活用しようとする動きも出てきています。
VTuberをマーケティングで使うには、どんな方法が考えられるのでしょうか。

最近増えているのは、企業の公式VTuberとしてオリジナルのVTuberを開発し、企業の宣伝活動やブランディングなどに活用する方法です。

実際に声や動きを担当する人物は必要ですが、VTuberはあくまで架空の世界のキャラクターであるため、労働時間や専属契約、活動内容や発言などの制約がなく、タレントやYouTuberなどに比べると格段に取り組みやすいというメリットがあります。

また、タレントを自社の宣伝キャラクターに起用するのは、莫大な契約料などが必要ですが、VTuberであれば一度、キャラクターを作成したり、動きや声をつけたりなど、システムを構築してしまえば、それ以降の運用のための費用は比較的安く済むというコスト面でのメリットもあります。

これらのことから、すでに、多くの企業が自社のオリジナルVTuberを生み出し、さまざまな宣伝活動に利用しています。

たとえば、アルコール飲料や清涼飲料水などを主に扱うサントリーでは、2018年に、自社の公式VTuberとして、『燦鳥ノム(さんとりのむ)』というキャラクターを生み出しました。
このキャラクターの3Dモデルの制作や運用は、ドワンゴのオリジナルIPブランド『ⅡⅤ』が手掛けています。

配信している動画の内容は、サントリー商品のレビューなどはもちろん、『歌ってみた』や『ゲーム実況』など、通常のVTuberが取り扱うようなエンタメ系のコンテンツも多く、チャンネル登録者数は2020年1月8日現在ですでに12.7万人、動画総再生回数は1,600万回を突破しました。

ユーザーからの評価も高く、企業がVTuberをマーケティングに取り入れた施策としては、トップクラスの成功例といえるでしょう。

このほかにも、PR情報を中心に動画を配信しているロート製薬の『根羽清ココロ(ねばせいこころ)』や、パチスロメーカー・山佐のサービスを告知する『虹河ラキ(にじかわらき)』など、企業系VTuberの活躍が目覚ましく、どのキャラクターもユーザーから高い支持を得ています。


既存の人気者たちをVTuberに活用する
 
すでに知名度の高い既存の企業キャラクターをVTuberにするという施策も方法の一つです。
キャラクタービジネスで知られるサンリオでは、世界的に有名な『ハローキティ』をVTuberとして起用。
その愛らしい見た目とは裏腹に漫才や悩み相談を行うといった、自由な言動が人気を博しています。

企業の公式VTuberは、前述したような制約を受けることがないため、自社のマーケティング戦略に沿って自由に運用できるというメリットがあります。
一方で、ユーザーにきちんと刺さるキャラクターを生み出さないといけませんし、注目を集めるような企画も継続的に打ち出していくことが必要となってきます。

また、いわゆる『中の人』と呼ばれる、声や動きを担当する人のセンスも試されます。
さまざまな課題はありますが、それでも、公式VTuberを生み出すことのメリットは計り知れないものがあるのではないでしょうか。

自社のオリジナルVTuberを作成しなくとも、既存の人気VTuberとコラボレーションやタイアップを行って、企業PRを行うという方法もあります。
この方法は、自社でVTuberを運用する手間やコストがかからず、人気VTuberの影響力をそのまま企画に反映できるのが大きな魅力です。

たとえば、コンビニのローソンでは、大人気VTuberのキズナアイとコラボ企画を行いました。
内容は、キズナアイがローソンの店員になるというもので、大きな話題を呼びました。

現在、次々と生まれてくるVTuberは、AIやVRなどの最先端技術とも親和性が高く、今後のトレンドの中心になってくるといわれています。
活発化しつつあるVTuberを、自社のマーケティング活動に取り入れてみてはいかがでしょうか。


※本記事の記載内容は、2020年2月現在の法令・情報等に基づいています。